【大紀元日本7月11日】中国政府が管理する中国赤十字会が臓器を提供する見返りに、病院にあっせん手数料を求めていることが分かった。8日付の新京報が報じた。
広東省のある病院関係者は、臓器によって金額が違うが、1件につき平均10万元(約160万円)を寄付金として赤十字に支払っていると記者に明かした。
この関係者は赤十字から寄付の目的を「臓器提供者への人道支援」と説明されたという。
臓器売買を防ぐために、赤十字は第三者機構として臓器提供者の情報管理、提供先の病院を決める業務を行っている。臓器移植の手術は利益率が高いため、提供者情報は病院にとって「のどから手が出るほどほしい」という。
中国では自らの意思に基づいた臓器提供制度が2010年3月から始まっているが、今月まで2400件ほど臓器提供がなされた。しかし、毎年150万人が臓器移植を必要としている。通常、一つの腎臓に数百人の患者が待っているという。
「臓器の争奪」を防ぐため、衛生部は臓器を一括管理するシステムを開発したが、登録義務がないため、三分の二の臓器がこのシステムの管理外で取引されている。
さらに、同記事によると現在、90%の臓器提供者の家族は生活難に直面している。提供者は生前、病気治療に多額な費用がかかったため、治療費を支払う能力のない遺族も少なくない。
ある臓器移植を受けた患者は総額100万元(約1600万円)の治療費がかかったと記者に話した。腎臓移植の場合、地方によっては10数万元~50万元(約160万円~900万円)ほどの手術費用がかかり、病院側にとって大きな収益になる。
しかし、この「寄付金」の使途は「公開されたことがない」(前出病院関係者)。深せん市赤十字の職員は「提供者には多くても2万元(約32万円)しか支払われていない」と同紙記者に明かした。
これが本当ならば、中国赤十字は公益団体でありながら、事実上の「臓器売買」を行っていることになる。
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