村民と警察官がもみ合いに(ネット写真)
【大紀元日本7月4日】安徽省阜陽市近郊の農村で6月30日、家屋の強制取り壊しに反対した女性が、農薬を飲んで自殺した。遺族と村民2千人余りが抗議したが当局は数百人の警官で制圧を図り、激しい衝突が発生した。
死亡したのは同市頴泉区循環経済団地付近の村民、46歳の王彩英さん。現地の情報によると、当局は駅を建設するとの名目で、村民に家屋の移転を持ちかけた。補償金は相場の約10分の1。村民らが強く反対したため、当局は強制取り壊しを行ったという。
政府系メディアは王さんは家屋取り壊しの同意書にサインしたとしているが、村民らは否定。大紀元時報の取材によると、農薬を持って家屋移転管理事務所を訪れた王さんは同意書へのサインを拒否。目の前で農薬を飲もうとする彼女に対し職員が「それを飲んで死んでも、だれも責任を負わない」などの暴言を吐いたところ、王さんはその場で自殺したという。
当日午後、遺族十数人は、王さんの遺体を幹線道路に運び、道路を封鎖して抗議した。村民たちも駆けつけて応援し、約2千人が集まったという。
「警棒を持った警官600人程がやってきて遺体を奪おうとしたところ、衝突が発生。けが人も出て、女性の息子と夫は強制連行された。遺体も夜中に奪われた」と村民は明かした。
ネット上の書き込み情報によると、事件後、現地当局は遺族に対して、100万元(約1600万円)で示談を持ちかけたが、遺族は応じなかった。
(記者・古清児、翻訳編集・叶子)