【大紀元日本5月21日】中国湖南省の長沙で、世界で最も高い超高層ビルの建設が6月に始まる。中国遠大集団が手がけるこのビルは「天空城市(Sky City)」と名づけられ、地上高838メートル、220階建て。完成すれば、アラブ首長国連邦ドバイにある「ブルジュ・ハリファ」を抜き世界一高いビルになる。建設期間はわずか7カ月と同社は謳っていたため注目を集めていた。
計画は2011年に発表されていたが、中国当局が建設を承認しなかった。遠大集団は、完成させたパーツを現場で組み立てていく方法で、高所での作業を減らし、超短期間でコストを抑えた建物を完成させることで知られる。例えば、北京オリンピックでは6階建ての簡素なビルをわずか24時間で完成させた。現在、世界最高層ビル「ブルジュ・ハリファ」(地上高828メートル)は完成までに6年が費やされた。
「天空城市」には住居、ホテル、学校、企業、病院に加え、有機栽培農場、スポーツジムやプールなどの保養施設、劇場や映画館などの商業施設が入る。92台のエレベーターを備え、各階は10キロ以上の長いスロープで繋がっているという。建設費用は40億元(約668億円)で、3万人が居住可能だ。また、マグニチュード9の地震にも耐え、壁の防火剤は3時間の火災にも耐えるとPRビデオで説明している。
遠大集団によると、超高層ビルの建設目的は、増加する人口に対応する最もエコで継続可能な方法だという。「上に高く建てれば、何百平方メートルもの道路と駐車場の建設から救われる。会社や学校、店に行くのに、車の代わりにエレベータを使うため、何千時間もの時間が節約できる。人の移動時間は水平に動くより垂直に動けば短く出来る。『天空城市』の住民は、国の一人当たりの土地利用面積の約100分の1しか使わない」。
遠大集団はこの空中都市を近く着工し、「年内の完成を目指す」と息巻いている。