今年8月、儀じょう兵を検閲するジンバブエのムガベ大統領(JEKESAI NJIKIZANA/AFP/GettyImages)
【大紀元日本10月9日】アフリカのジンバブエで、中国資本の国立陸軍大学が開校した。これは同国初の軍大学で、建設資金である9800万ドルは、ダイヤモンドを担保にした中国からの融資によるもの。また採掘には、中国との共同採掘企業が担当している。世界の大学関連ニュースを伝える「世界大学ニュース」などが伝えた。
この軍大学は、ジンバブエの国家安全保障、国防省と他の政府組織のための軍の研究機関、つまり軍事シンクタンクの役割を務める。さらに、企業役員や軍では大佐以上のクラスなど、入学者の条件が定められている。ムガベ大統領によると「すでに入学(するのは誰か)は決まっている」という。入学者には同国国営企業役員、また南アフリカなど友好国の招待者を含める。
32年の独裁政権を握るムガベ大統領は「西側諸国からの政権交代の圧力」に抵抗する策を講じ続けていることで知られる。この中国資本の軍大学の受け入れも、その一策と大統領は述べているという。
現在、ジンバブエは4億ドルの財政赤字を抱えている。にもかかわらず、9800万ドルもの借金は年利2%、7年の返済猶予で2011年に中国と交わされた。反政府勢力団体は、国内では国民の食料事情も安定ではない中、軍事に投資し、更なる借金が重ねることに対して批判を繰り返していた。
担保となったダイヤモンドは、採掘事業を管理する中国との共同企業「アンジン」が提供する。この採掘会社はかねてから軍との関わりが強いと伝えられている。今年6月、独立ラジオ局「SWラジオ・アフリカ」は、この会社の収益は退役軍人、警察官僚らに渡っていると報じた。また、ジンバブエの安全保障部門などへの流入も報じられており、今後、選挙が行われてもムガベ大統領が武力で情勢を制御できるような基盤が作られていると危惧されている。アンジンの役員は、常務取締役をはじめ中国人が名を連ねる。
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