【大紀元日本8月16日】英国のリスク評価会社メープルクロフト社が11日に発表した報告によると、アジアの国々は地震や洪水、ハリケーンなどの自然災害による影響をもっとも受けやすい。評価対象197カ国のうち、経済が自然災害のダメージに耐えられない上位10か国にアジアの6カ国がランクインしている。
同社の出した自然災害リスクマップは、自然災害が一国の経済に対する影響を評価しており、天災に対する事前準備や社会的回復能力も考慮されている。たとえばある国のインフラ整備が弱く、政府財政が脆弱であれば経済影響はさらに厳しいものになる。
そのほかの基準は自然災害に対する完全暴露(災害のために払う全体の代価を指す)。相対暴露は完全暴露と異なり、自然災害が作り出す経済の苦難を指す。
完全暴露を基準にみると自然災害発生時、大きなリクスに直面するのは米国、日本、中国、台湾、メキシコで、「自然災害に最も弱い」10か国中、バングラディシュ、フィリピン、ミャンマーが上位に挙げられている。そのほかの国はドミニカ、インド、ベトナム、ホンジュラス、ラオス、ハイチ、ニカラグアとなる。
日本、台風による被害(getty images)
米国、干ばつによる農作物への被害(getty images)
報告では先週ルソン島で発生した深刻な洪水よる被害を含めたハリケーン、土石流、火山と洪水に直面するフィリピン経済を挙げ、さらにインドで干ばつがもたらす経済への影響も指摘している。今年のインド国内総生産(GDP)は干ばつにより0.5%減少するとみられている。
メープルクロフト社アナリストのヘレン・ホッジ氏は、新興、発展中の経済体は、災害がもたらす挑戦に対応する力を身に付けなければならないと指摘。もしそれができなければ、天災に見舞われた時に、活気溢れる経済成長が一気に危機に陥ると警告した。
ミュンヘン再保険グループによると、2011年は自然災害が最も深刻な損失を創り出した一年で、世界で3800億米ドルの損失を受けた。この中で東日本大震災による損失は55%を占めている。
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