【大紀元日本7月25日】1999年7月20日に始まった法輪功への迫害開始から13年目を前にして、7月12日、米ワシントンDCの国会前広場に、世界各地から5千人を超える法輪功学習者と米政府の要人、各界の代表などが集結。中共解体および法輪功迫害停止を訴える7・20大集会が開かれた。集会では多くの国会議員、非政府組織の代表らが演壇に立って発言し、中国共産党が行ってきた数々の罪悪を非難した。なかでも生きた法輪功学習者から臓器を収奪する「臓器狩り」について、「この地球上で、史上類を見ない邪悪だ」と厳しく譴責した。
ゲシュタポに匹敵
米下院外交委員会主席のイリアナ・ロス・ラハティニン氏は、同集会で、1999年に中国共産党が作った法輪功弾圧を専門とする超法規的組織「610弁公室」について、次のように発言した。
「この610弁公室の指揮の下で、多くの法輪功学習者が捕らえられ、拷問にかけられた。労働教養所で再教育という名の思想改造が行われ、ひいては臓器を奪い取られた。その残忍さは、ナチスのゲシュタポや旧ソ連のグラーグにも匹敵するほどであり、人間性のかけらもない組織だ」
同氏はまた、「中共の脅しに断じて屈せず、毅然として対する」という正しい選択をオバマ大統領に求めるとともに、米政府と国民は、法輪功学習者とともに立ち上がり、中国共産党に対して、全ての「良心の囚人」を直ちに解放するよう要求した。
「臓器狩り」は人類への犯罪
米下院人権委員会主席のクリストファー・スミス氏は、集会に参加した法輪功学習者を前にして、次のように述べた。
「中国国内の法輪功学習者は、今も迫害を受けている。あなたたちの多くの同修が、中国で生きたまま臓器を奪われて殺された。その事実が暴露されて、私や世の人々は、法輪功迫害の真相を知った。なんという残酷さ。まさに人類道徳に対する犯罪だ」
同氏はさらに、法輪功学習者に向かって、「私は、あなたたちとともに、人権を守り抜いていく。今こそ、人権を公然と踏みにじる中国共産党を制止するため、米政府および大統領は行動を起こすべき時だ」と述べ、これからも法輪功学習者と固い連帯を結んでいく決意を表明した。
またバージニア州連邦議員のゲラード・コノリー氏は、同集会へ送った書簡のなかで、「大量の法輪功学習者が投獄され、さまざまな再教育が行われた。その再教育とは、恐るべき拷問・虐待により、致死者の数を一気に増加させるものだった。なかでも人々を戦慄させたのは、生きた人間から臓器を奪い取る、臓器狩りだ」と述べて中国共産党を非難するとともに、今年2012年に中国で「大きな変化」が起こることを期待するというメッセージを送った。
この他にも、多くの政治家や各界の人士が、次々と壇上に立って発言した。その中には、法輪功学習者からの「臓器狩り」という想像を絶する事実を知ってから、中国共産党による法輪功迫害の真相を理解したと、自省を込めて語る発言者も少なくなかった。
米国防論壇基金会主席のスザンナ・スコット氏は、次のように語った。
「かつて臓器狩りについてのレポートを目にしながら、私たちの行動が遅れたために、この恐るべき所業を何年も続けさせてしまった。こうして中共の非道を知った今、それでも見ぬふりをするならば、それは全く犯罪に等しい」
米に渡った国家機密
今年2月6日、四川省重慶市公安局長だった王立軍が、成都市の米国領事館に駆け込んだ。身の危険を感じた王が、米側の保護と、米国への亡命を求めたものと見られている。
王立軍は、北京へ移送された後、中国側へ引き渡されたため亡命はかなわなかったが、その間に、王から米側へ、中国共産党の内幕を記した大量の機密資料が渡されたという。その中には、法輪功弾圧に関係する資料も多く、法輪功学習者からの「臓器狩り」に関する内部文書も含まれているという。
そのことを踏まえて、「宗教と民主研究院」の宗教部門主任であるフェイス・マクドナル氏は、次のように述べた。
「我々は、これらの暴露された真相を有効に活用して、米政府が、法輪功迫害を停止させるための行動を積極的にとるように、さらに促していかなければならない」
史上類を見ない邪悪
「臓器狩り」に関する真相で、これまで本紙が報道してきた内容の一部を、以下に挙げる。
2006年3月9日、法輪功学習者からの臓器摘出で、執刀した医師の妻・アンナ(仮名)さんが大紀元に語った話によると、「多くの法輪功学習者が生きたまま臓器を摘出され、それらの臓器は闇ルートで売られた」という。
2006年3月31日、瀋陽軍区のある老軍医が語った話は、次の通り。
「私が目にした資料によると、中国最大の法輪功学習者の収容所は吉林省にある。その収容所の名称は知らされておらず、ただ672-Sという暗号で呼ばれているだけだ。そこに監禁されている法輪功学習者は、12万人以上だろう」
2002年4月9日、遼寧省公安庁弁公室から、2人の軍医が派遣されてきた。場所は、瀋陽軍区総医院の15階にある手術室である。そこへ移送されてきた女性の法輪功学習者は、意識がはっきりした状態だった。彼女は、そのまま全く麻酔を打たれずに、心臓や腎臓などの臓器が摘出された。この証言をしたのは、その場で銃をもって警備をしていた衛兵である。彼はまさに、「臓器狩り」の一部始終を目撃したのであった。
1999年7月から、13年間にわたって続く法輪功学習者への凄惨で理不尽な迫害。そして、その残酷さの極みが、生きた法輪功学習者から臓器を奪い取る「臓器狩り」である。
しかし今、全世界の法輪功学習者による地道な真相伝えが、実を結びつつある。
今後は、今回の集会で発言した米国の政治家や各界の人士のように、多くの人が中国共産党の邪悪な本質を認識するとともに、迫害を停止させるため、一層積極的な行動を起こしていくだろう。
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