虐待に耐え切れず 囚人が死刑望み殺人=内モンゴル

2012/01/21
更新: 2012/01/21

【大紀元日本1月21日】中国の内モンゴルの刑務所で22歳の囚人は、所内での虐待やゆすりに耐え切れず死刑を望むために殺人まで犯した。 

中国紙「南方人物週刊」の報道によると、囚人の名前は李占双。17歳のときに窃盗罪で6ヶ月間の勾留、18歳のときに強盗罪で14年間の懲役刑を処された。2009年4月、当時19歳の彼は内モンゴル扎蘭屯監獄で服役中、殺人を犯した。いま、最高法院はその死刑判決を最終審理している。

同報道は李占双の母親の証言を引用した。それによると、彼は元々獄中で改心し、減刑を目指していた。しかし、囚人同士や刑務官からの度重なる虐待、ゆすりに耐えられなくなり、人を殺して死刑で死のうという行動に走ったという。

ドイツの国家放送局ドイチェ・ヴェレは関連報道で独立作家・廖亦武氏の監禁中の実体験を報じた。同氏は「監禁施設はもっとも知られていない中共政権の領域である。実体験しない限り、理解するのが難しい」と述べた。

廖亦武氏はその文学創作の中で、1989年武力弾圧された学生民主運動「六・四天安門事件」を取り上げたりしていたため、懲役刑を処された。出獄後、同氏は獄中での実体験と見聞を著書『証言』にまとめた。この作品は中国の監獄文学の先駆と高く評価されている。 

(翻訳編集・叶子)