【大紀元日本2月8日】北京市から85キロ離れた延慶県の山岳地域にある大庄科郷水泉溝村は水の豊かな地域として知られている。しかし昨年11月以来、雨が全く降らない日が続いているため、井戸は枯れ、村の周りの栗の木も枯死した。また、村を流れる渓流も氷結したため、村民たちは3キロ離れた郷政府から水を運んできている。
国内紙・法制晩報によると、ここ数年、大庄科郷の降水量は大幅に減少している。また、数年前掘った井戸の水は、フッ素含有量が基準値を超えていたため飲用に適さない。現在の状況では給水車で水を配給するのが最も直接的で有効な方法であるが、それは急場を凌ぐだけで、長い目で見た計画とは言えない。
「現在、(大庄科郷では)水泉溝村と東沙梁村の水不足が深刻だ。この他にも数カ所の村が毎日1時間だけ給水している状態だ。全郷29カ所の行政村には21カ所のポンプ式井戸があるが、水源には限りがある。おそらく10年後、我々の郷の半分の村が、水泉溝村のように水を飲めなくなるだろう」と大庄科郷の関連責任者は将来を憂慮する。これらの村の飲用水問題は、郷において最も頭の痛い問題の一つだという。
北京の飲用水は1トン3元。スーパーマーケットの落花生油は一缶80数元。どう比べても油は水より高い。だが、北京からわずか85キロの小さな山村の人々は、「水は油より貴重だ」と実感している。
(翻訳編集・坂本)
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