【大紀元日本10月29日】ロシア最東部のカムチャッカ半島中部にある2つの火山が28日、噴火し、巨大な灰雲が周辺を覆った。航空各社のフライトに進路変更など影響が出ている。また同国の非常事態省によると、半島の南に位置するある別な火山もガスが噴出しているのを確認しており、いつ噴火するかわからない状況だとメディアに伝えている。
AP通信によると、今回噴火したのはユーラシア大陸でもっとも活発な火山でカムチャッカ半島最高峰(4835メートル)のクリュチェフスカヤ(Klyuchevskaya Sopka)と、その隣に位置するシベルーチ(Shiveluch)。灰雲は最高10キロメートルにまでふくらみ、太平洋を横断して東に広がっており、クリュチェフスカヤから流れ出た溶岩はシベルーチ山の裾まで届いている。
大量の火山灰がカムチャッカ州の町を覆っている。クリュチェフスカヤから70キロ東、シベルーチから120キロ北東に位置する街、西カムチャツカでは、建物や道路が灰色一色となっており、視界不良が続いている。救急当局は28日午後までには深刻な被害は報告されていないというが、周辺住民約5000人に避難令を出しており、灰による呼吸器疾患を避けるためにしっかりとドアと窓を閉め、屋内に待機するようにと注意を呼びかけている。
また非常事態省によると、半島の南に位置する別な火山・ゴレリ(Gorely)もガスが噴出しているのを確認しており、いつ噴火するかわからない状況だと伝えている。ゴレリは、カムチャッカ地方の首都ペトロパブロフスクの南70キロに位置する。
「火山のリング」と呼ばれるカムチャツカ火山群は近年、毎年のように噴火しており、2005年5月からは噴火が継続状態になっている。
(佐渡)