【大紀元日本10月10日】万博観光のために上海に訪れた台湾人女性は、入国審査の際に公安警察の取り調べを受け、即座にほかの服に着替えるよう命じられた。着用したジャージに刻印された数字「64」が災いのもとのようだ。
ロサンゼルス在住の台湾人女性王さん(仮名)は、ラジオ自由アジア(RFA)を通して自分の体験を明らかにした。
このジャージは豪州旅行の際にブランドショップで購入したもので、今回の事件に遭うまで、「64」の数字が刻印されていたことすら気づかなかったと王さんは語っている。
「上海空港に到着し、入国審査を受けるとき、担当の女性職員が私に金属探知機でセキュリティ検査を行った後、奇妙な目線で胸部を注視された。なぜこんな風に自分をみるのか不思議だった」
その後、王さんは空港内の公安警察の談話室に連れて行かれ、取り調べを受けた。担当の警官から「64」の数字の意味を理解しているのかと尋ねられ、即時にほかの服に着替えることを命じられた。最後に、パスポートなどの身分証明証も一時的に押収され、王さんの個人情報が登録されたもようだ。
中国では、64という数字は、1989年6月4日に武力弾圧された学生の民主化運動「6・4天安門事件」に因むため、政治的にタブーになっている。今回の件を受け、観光業者は顧客に着用する衣類の注意点をアドバイスしている。
(翻訳編集・叶子)