山東省沿岸部、アオコ大発生 7月末まで持続

2010/07/04
更新: 2010/07/04

【大紀元日本7月4日】山東省日照市と青島市の沿岸で、アオコの発生が蔓延している。2008年五輪ヨットレース開催前に大量に発生して以来、毎年発生し、今年で4年目。現地の観光業や養殖業の脅威となっている。国家海洋局によると、災害は7月末まで続く見込み。

アオコは海水の富栄養化を表す典型的生物であり、海が人間の過度の経済活動に対して表わす反応であると専門家はみている。

中国国内の報道によると、最近、青島市南部海域の広範囲にアオコが漂っていることが確認されており、アオコによって覆われた面積は約400平方キロメートル、分布面積は約1万3千900平方キロメートルにおよぶ。同市薛家島の砂浜である銀沙灘には数百メートルに連なってアオコが堆積し異臭を放っているという。

無毒とはいえ、アオコの大量発生は青海市の一部沿海観光業に影響を及ぼしている。1日に5千人から6千人が訪れる銀沙灘では、アオコが原因で今では来客数が数百人にまで落ち込んでおり、損失は大きい。また、水産物の養殖への脅威にもなっており、特に扇貝やアワビの養殖が打撃を受け、漁民たちは巨大な経済損失を被っている。

アオコは過度の経済活動の「副産品」

中国科学院海洋研究所の逢少軍氏は、黄海では4年連続アオコの爆発的発生が確認されており、黄海近海の生態環境悪化の警鐘が鳴らされていると話す。

沿岸に住む人々の経済活動によって、黄海の生態環境はすでに脆弱なものになっており、アオコの激増は、近海海域のアンモニア性窒素レベルがアオコの大量発生を引き起こす条件に達したことによるものだと同氏は説明する。

(翻訳編集・坂本)