【大紀元日本6月30日】「姓名:オバマ 民族:ケニヤ 誕生日:1961年8月4日 身分証番号:32622196108040096」
最近中国のネット上、オバマという人の身分証が出回されている。住所は「ワシントンDCペンシルベニア通り1600番地ホワイトハウス」で、写真も米国のオバマ大統領本人。オバマ大統領は中国国籍を持っている?もちろんありえない。
中国ではコピー商品の裾野が広い。ついに身分証のコピーまで簡単に作ってしまうパソコンソフト「身分証コピー生成機」が誕生したという。簡単にネットからダウンロードできるこのソフトは、操作法もシンプル。名前、性別、民族、生年月日、住所、身分証番号を入力するだけで、3分間で本物そっくりの身分証コピーができあがる。「作品」の「完成度」も高く、オバマさんもびっくりしそうな悪ふざけから、他人に成り済ましクレジットカードを手に入れるまで、被害はさまざま。中国ポータルサイト「大河ネット」が伝えた。
そもそも、中国の身分証制度は、戸籍を持つ国民ひとりひとりに番号が割り当てられる「国民総背番号制」である。入学、入社、ホテルの宿泊、航空チケットの購入、医療保険、年金、不動産や車の購入など、あらゆる場面でなくてはならない存在。
そんな中で、身分証のコピーの提示だけで済む手続きも多い。「大河ネット」の同記事によると、ネットユーザーの王さんは仮住まいの鄭州市でインターネット回線サービスの開設を望んだが、市民であることが条件だったので、自分の身分証では手続きができなかった。そこで、手続き代行業者が、鄭州市民の身分証のコピーを王さんの回線開設のために無断で使ったという。
偽コピーはこのような規則違反の便宜を図るためだけではない。江蘇省無鍚市の陸さんの所に、銀行から見覚えのないクレジットローンの支払い通知が届いたが、後に、それは陸さんの友人が陸さんの身分証コピーを作って申請したローンだと判明した。吉林省四平市の李さんは同僚67人の身分証コピーを使って67枚のクレジットカードを作り、被害額は30万元(約400万円)に上ったという。
「そもそもどこでも身分証提示ということは、情報流出を促し、それによって身分証コピーが簡単に作られるのではないか」と、同記事のコメント欄に、身分証使用の見直しを呼びかける書き込みが多く残されている。
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