【大紀元日本5月24日】15日、広東省深セン市の宝安工業区で10トンを超す糞便汚水が川に流された。この川は宝安、南山、蛇口などに飲用水を供給する同市最大の鉄崗ダムに流れており、ダム貯水の汚染により1千万人以上の市民の飲用水が影響される。
2時間で10トン以上の糞便を川へ排出
「羊城晩報」18日の報道では、深セン市宝安工業区の橋の下から大量の糞便が九囲河に流れ込んでいるとの連絡を受け、記者が現場に駆け付けたところ、周囲には息が出来ないほどの悪臭が立ち込め、橋の下に大小2本のパイプから川に汚水が流れ込んでいたという。
事情を知る人の話によると、ここから生活汚水はいつも排出されているが、このように糞便が流されたのは初めて。15日午後3時ごろから2時間にわたり10トン以上が排出されたと見られる。
九囲河は水源二級保護区に属し、約1キロの下流には深セン市最大の鉄崗ダムがある。記者が土手に沿って行くと、鉄漢橋という橋には水源保護区の文字が見られたが、その下を流れる川の水は黒く、生活ごみが大量に浮いている。水利部門の説明によると、この橋から先の水域は水源一級保護区に属し、鉄崗ダムの保護境界区域を意味している。
ダム警備隊は、なすすべなし
鉄崗ダム警備隊は、15日に大量の糞便が九囲河に流されたことを確認したが、改善策を講ずるすべがない。警備隊員の話によると、九囲河に流れる排水管は洪水の時期に雨水を流すためだったが、市の下水道建設が遅れて、08年から生活汚水が九囲河に流されるようになっている。昨年1月に周辺地域の関連部門に生活汚水を下水道に流すように要求したが、まったく効果は無かったという。
(翻訳編集・坂本)