【大紀元日本9月4日】中国山東省でこのほど、回族と漢族の大規模衝突事件が発生、数千人が街頭で乱闘する事態に発展した。中国当局は現時点までに、この衝突事件の情報を封じている。
香港の「中国人権民主運動情報センター」によると、山東省の恵民県石廟鎮で8月17日、数千人の漢族と回族が衝突した。
8月17日、1人の回族の若者は石廟鎮で盗みを図り、発見された後、殴られた。その直後、大勢の回族は現地の商店街に現れ、商店を破壊したり、人を殴ったりした。現地の漢族は反撃、大規模な乱闘に発展した。1人以上が死亡、20数人が負傷した。19日になって、数百人の武装警察が現地に進駐し、情勢を沈静化させた。約4台のパトカーが壊されたという。
現時点までに、数百人の武装警察が依然、現地に駐留している。中国当局は今回の衝突事件を公表していない。
また、同情報センターによると、2000年12月8日にも、山東省で漢族と回族による衝突事件が発生した。当時、陽信県のある豚肉販売業者は、回族を侮辱する看板を出していたため、数千人の回族人は抗議行動に出た。公安警察が弾圧する際に、6人の回族人を射殺したという。
回族は、中国最大のムスリム(イスラム教徒)民族。中国全土に広く散らばって住んでおり、人口は約900万人(2000年)で、中国に住むムスリム人口のおよそ半数を占めると言われている。一方、漢族は、中国の全人口の92%を占める。
(翻訳・叶子)