中国:異常気象発生、南北各地冠水・旱魃の災害続出

2007/06/12
更新: 2007/06/12

【大紀元日本6月12日】中国大陸は今年に入ってから、全国各地で冠水旱魃が頻発し、南部各省では降り続く暴雨に見舞われる一方、北部各省および四川等地区では旱魃の災害が相次いでいる。その中で、広東省、広西自治区、福建省、湖南省および貴州等の地区では、連日の大雨がもたらした災害による死者はすでに66人に増え、12人が行方不明で、被災者は900万人に達し、59万人が緊急避難させられた。洪水による家屋倒壊または損害は15万棟に達した。

広東省において、梅州および河源等6の市、17の県で計約145万人の被災者が出ており、少なくても18人が死亡の4人が行方不明、全省の被災者は合計172万人となり、7万人が緊急避難したという。その中でも、梅州はここ20年以来の最大の洪水に見舞われ、累積雨量は530ミリを超え、2千棟以上の家屋が倒壊し、災害による死者は少なくても9人、負傷者は数十人、行方不明者が1人の惨劇になり、被害がもっとも深刻である。また、梅河は暴雨のため、河川の水量が急増し、流域周辺の広い範囲にわたる地区は冠水し、1万軒以上の商店や企業が営業中止せざるを得ず、3億8千万元(約58億5200万円)の直接経済損失がもたらされた。そのほかに、南海官窯地区では少し前に竜巻に見舞われ、死者1人、負傷者20数人を出した。その上、数十棟の工場は強い竜巻に飛ばされひどい損害を受け、数棟の新しい工場も倒壊した。

また、広西自治区北部は6月6日より9日まで大雨ないし暴雨に見舞われ、すでに31の県、225の郷・鎮が冠水し、桂林、柳州、河池、百色などの市および県が深刻な被害を受けている。6月10日までに、災害による死者はすでに8人に増え、被災者は169万人、家屋倒壊は3,751棟になっている。

降り続く大雨は山津波を引き起こし、河川の水が急増したため、一部の地区は土砂流や集中的に発生する急傾斜地崩壊をもたらし、華南被災区における直接経済損失が29億元( 約446億6千万円)に上り、その内、農業損失は18億元(約277億2千万円)を占めているという。気象庁は、この先の3日間において、華南地区において暴雨が続くと予報している。

一方、中央社によると、四川省、河北省、北京、山西省を含む中国高温乾燥地区では旱魃が続き、四川省ではすでに398万人が飲用水不足に陥り、500万ムー(約33万3400ヘクタール)の農地は作付けできない状態にあるという。山西省の多くの県・市は9日に、気温が36℃以上にのぼり、河北省承徳市では気温が40℃にも達しているという。高い気温のため、北京市の電気供給網は高い負荷状態に陥っている。