北京市政府前、600人直訴者が集結

2007/02/13
更新: 2007/02/13

【大紀元日本2月13日】2月12日早朝、北京市門頭溝区の農民約500人、住宅賃貸関係被害者百人近くと官民結託で億林企業に騙された市民たちが市政府「信訪弁(市民の陳情を受け付ける場所)」に集結し抗議を行った。

(ビデオ:北京市政府「信訪弁」の前で待ち構えた直訴者たち)

情報筋によると、門頭溝区の農民約500人は、政府に強制的に土地および住宅が収用され、家屋が強制的に取り壊されたため、初めて直訴を行ったという。地元公安局は直訴者たちを途中で阻止しようとして、警備用車両多数と70数人の警察を出動させたという。しかし、直訴者たちはすでに午前8時には市政府の前で待ち構えていたと言う。

(ビデオ:北京市「信訪弁」周辺で、直訴者を阻止するために待機している警察車両)

農民によると、市政府「信訪弁」から、代表者のみ入ることができると厳しく制限され、農民たちはそれに従い「信訪弁」に入ったが、午後になっても話がまとまらなかった。農民たちは結局、納得せずにその場を去ったという。

一方、不動産財産権所有者の馬連福氏は、不動産財産権問題は歴史に残された問題であるとし、中国共産党(中共)が政権を取った50年代半ばから、政府はすでに相関規定書類を公布し、計画的に公民の私有財産を略奪する政策を実施したと指摘。1958年8月に、10日間だけで中共当局が24万軒合計380万平方メートル、6000戸以上の公民の私有不動産を没収したことを明らかにした。

馬氏は、中共当局はこれまでに公布した不動産財産権関連規定の背後に、非常に大きな陰謀が隠されていると指摘した。実際、人権弁護士の高智晟氏もこれまでに、半世紀にわたる財産権所有者たちの言葉に言い尽くせない苦難の連続を法律および道徳の面から、政府の横暴な行為を譴責したという。高弁護士は、現在実施されている財産権政策の執行状態は憲法に違反し、不法であると指摘した。

(ビデオ:北京市政府「信訪弁」の前で待ち構えている一部の直訴者)

馬氏は、同件についてすでに何年もわたって直訴しているとし、先月だけでも、全人大、国務院、北京市建委、北京市法制弁、北京市人大、建設部信訪弁を回ったが、当局から何の結果も得られなかったという。

馬氏によると、直訴者たちは市政府「信訪弁」から、高官の視察があるため、混乱のないように秩序よく協力することを求められたという。直訴者たちは仕方なくシンボルとする胸元に付けている赤い札と青いリボンを一旦外したという。

情報筋によると、億林企業の植林宣伝に騙され、架空のものに大金を投資し民衆の代表数十人も市政府「信訪弁」の常連客となったという。直訴者らは、同件の背景には政府当局の黒幕があることは承知しているとし、公正を求め、自己の権利を主張するために直訴し続けると訴えた。

 (記者・方暁/高謙)