【大紀元日本2月8日】中国広東省潮州市の農村で再び土地の強制収用をめぐり、官民衝突の流血事件が発生した。情報筋によると、潮州市饒平県で土地収用に関わる賠償金が村行政高官に横領された疑いで、数千人の村民が村行政庁舎の外で抗議した際に、数百人の身元不明の武装暴漢らに襲撃され、約百人の村民が負傷し、うち3人は危篤状態に陥ったという。
饒平県所城鎮派出所関係者は、香港「太陽報」紙の取材に対して同事件の発生事実を認め、鎮政府は6日に緊急会議を開き、善後策を講じたという。同紙によると、流血事件は所城鎮龍湾村で発生したという。同村では1997年に、ガス会社の建設用地として村民たちの百100ム(約6・67ヘクタール)の土地が収用され、企業側は所城鎮政府に対して賠償金700万人民元(約1億360万円)を支払った。しかし、賠償金は未だに村民の手に渡っていないという。村民たちは村党支部の呉国務・書記に対して賠償金を追求した時に、呉氏すでに逃亡したという。
村民たちは昨年4月からすでに何度もガス会社の出入り通路を遮り抗議を行ったが、賠償金の取得はできなかった。2月4日午前2時ころに、数十人の公安が秘密裏で村から4人の村民代表を強制連行を行い、結局、2人の村民は頭を何かに被されて連行され、2人はその場から逃れたという。
このことに対して、6日午前8時、数千人の村民がガス会社および所城鎮政府庁舎の前で集結し抗議を行い、強制連行された村民の解放と土地の賠償金の支払いを強く求めた。しかし、同9時ころになると、数百人の身元不明の暴漢らが鉄棒、刀などの凶器で、手に何も持っていない村民たちを襲撃したという。村民の中には弱い婦女と子供もおり、暴漢らは銃で反抗しようとする村民を威嚇した場面もあったという。
村民によると、暴漢らは狂気じみた襲撃の後に四方に散らばるように逃げたという。村民は警察に通報したにも拘わらず、警察や公安は誰一人も現場に現れなかったため、暴漢らは誰かの指図を受け、村民を襲撃したと疑わざるを得ないという。ここ2日間、数千人の村民は依然とガス会社付近の主要道路を遮り、公安に対して犯人追求と賠償金の支払いを求めている。
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