【大紀元日本1月6日】ラジオ「希望の声」取材・調査によると、山西省内のコークス工場の7割が違法生産であり、状況は深刻であるという。大多数が環境規制の要求を満たしておらず、風景を見渡せば、多くのコークス工場からの濃い煙、汚泥が地を覆っており、山西省の生態環境が深刻なまでに汚染されていることがわかるという。
2002年に、コークスの価格が大幅に値上がりして以来、山西全省は、常軌を逸脱して違法コークス工場を設立した。調査によると、702件のプロジェクトのうち、500件余りが違法生産で、これが深刻な環境汚染をもたらしている。山西省の当地住民は、「希望の声」の取材に対し、「現在のいわゆる経済発展とは、エネルギー、民衆の健康・生命に係る権利を犠牲にしてきたものです。こうした経済発展の背後は非常に荒んでいます。皆が豊かになり、皆が公費医療、公費教育や、司法、公平、法の下の平等を享受しているわけではありません」と答えた。
大気汚染について、2005年において、全国で、深刻な大気汚染が見られた43都市のうち、山西省が17都市を占めていた。このうち、臨汾、大同、陽泉の三市が上位3位を占めていた。河川の汚染について、山西省の関係部門が26河川の103の断面について調べたところ、このうち、64の断面において深刻な水質汚染が見られた。コークス生産による大市・県の汚染はさらに深刻で、当地に住む住民の心配の種は尽きない。「私たちが若い頃、この地方は山紫水明で、河の水はとても澄んでいました。現在の河川は、何処へ行っても醤油のように汚染されています。なぜ、大陸で癌がこれだけ多いのでしょうか?環境汚染、空気の汚染、水の汚染、私たちの生活環境をあなたも見てください!」と住民は訴える。
調査によると、山西省のコークス生産量は、2001年において3000万トンにも満たなかった。価格が上昇した後、山西省は、無計画にコークス工場を建設した。2003年において、コークスの輸出価格は、最高で、1トンあたり430ドルに達した。2005年末になると、省全体のコークス生産能力は1億トンに達し、これがコークスの価格下落をもたらした。2005年の輸出価格は最低で130ドルにまで下落し、現在、コークス産業において赤字が発生する局面となっている。