【大紀元日本10月3日】50、60歳代の直訴者たち二千人が9月27日、「祝・陳良宇失脚」、「社会保障局副局長も辞職せよ」の横断幕やスローガンを掲げ、上海市社会保障局前で抗議を行った。300人あまりの警察が抗議を鎮圧するために、直訴者を包囲した際、直訴者と2度衝突が起きた。
情報筋によると、27日午前中、社会保障局の前に約2千人の直訴者が集まった。彼らは、1960年代に農村開拓のために当局が、新彊へ派遣した50-60歳台の労働者で、新彊より上海に戻った際、住宅も医療保険もなく、毎月300-400元(約4422~5896円)の退職金で暮す羽目になった。彼らは、生活は貧窮極まり、薬を買う余裕すらなく、長期にわたり病気治療ができないため、社会保障局に対して医療保険を求めたという。
上海市政府および社会保障局は、毎週水曜日、直訴者の陳情を受け付けるために開いている。それゆえ、水曜日になると受け付けの周辺が埋め尽くされ、数千人の直訴者が集まるという。
今回は、直訴者たちは、現場に掲げられた多くの横断幕を強制的に取り外す警察ともみ合った際、警察と衝突が起きたという。11時過ぎに相次いで2度目の衝突が起きたという。情報筋によると、警察は横断幕を掲げ、スローガンを叫び大声で抗議する直訴者に対して、禁止事項に違反したことを理由に殴り、強引に連行されるものもいた。
上海市民はこのほど、社会保障局の不正融資事件などに関連して、上海市党委員会書記・陳良宇が解任されたことを喜んだ。市民たちは「陳氏が10年前からすでに、土地の売買および強制退去に関係し、汚職にかかわっていた。次は黄菊(上海市元市長・副首相)の番だ」という噂も飛び交っている。