第20回傑出中国民主人士賞:高智晟、焦国標が受賞

2006/09/27
更新: 2006/09/27

【大紀元日本9月27日】米サンフランシスコのノバト(Novato)市内のホテルで9月23日夜、中国民主教育基金会が主催する第20回傑出中国民主人士の授賞式が開かれた。今年の民主人士受賞者は、人権弁護士・高智晟氏、自由知識人焦国標氏及び「天安門三君子」と呼ばれる魯徳成氏、余志堅氏と喩東岳氏が選ばれた。

5人の受賞者は、カナダ在住の魯徳成氏及び北京の自由知識人焦国標氏のみ出席した。高智晟弁護士は監禁中のため、出席できなかった。余志堅氏も中国にいるため、海外に出られなかった。喩東岳氏が監禁中精神病になった。

米国ウェスト・イースト大学アジア学科教授・楊力宇氏、香港「争鳴」誌創刊者である編集長の温輝氏、中国社会科学学院政治研究所前所長・厳家祺氏、中国憲政促進会会長・王丹氏、憲政民主論壇主任・王軍濤氏および米国新世紀インターネットサイト編集長・王偉国氏、香港「動向」誌の編集長等も授賞式に参加した。駐サンフランシスコの台北経済文化事務所副所長の李鴻祥氏は祝辞を述べた。

蒋亨蘭氏:中国大陸は歴史の転換点に直面

中国民主教育基金会会長・蒋亨蘭氏は、中国共産党(中共)の一党専制の本質は党が法律を上回っており、民衆を欺き名誉を盗むことを普遍化し、中国人は今日の社会の中で基本的人権に欠陥のある集団となったと指摘した。海外にいる中国人は、故国同胞が専制全体主義から脱却するために援助することは当然負うべき道義と責任であるとの見解を示した。蒋氏は、歴史の転換点に直面する中国大陸に対して、同基金会は、中国の民主化推進に尽力して行くことを表明した。

駐サンフランシスコの台北経済文化事務所副所長の李鴻祥氏は、米政府の資料によると1994年から2005年の間に、米政府に対して亡命を申請した外国人の内、中国人が4分の1を占めていることを明らかにした。李氏は、12年間申請した人数で平均にすれば、毎日13人の中国人が米政府に対して亡命を申請することになると強調した。

張雪容氏:高智晟弁護士、中華民族の伝統的美徳の表し

高智晟氏の代わりに賞を受け取った「希望の声」放送局キャスター・張雪容博士は、高弁護士は強制的に連行されてからすでに40日が経った現在、情報は一切なく、高氏の家族も24時間体制で国安の監視を受けており、強いては高氏の自宅にまで警察が入り込み居座ったことで、子供たちが怯えて精神的に落ち着かなくなっていると複雑な心情を語った。

張氏は、高弁護士が当局からの圧力を招くことは承知の上で大陸にいる苦難を受けている民衆のために訴え続け、自ら身を挺し原則を実行し、3度も法輪功のために、当局に陳情し、その後、中国共産党を脱党する声明を発表した。高氏は神を信じ、常に感謝の気持ちを持っており、中華民族の伝統的な美徳を表していると高く評価した。

魯徳成:中共はソ連に取って代わり、反民主、反自由、反

受賞者・魯徳成氏(大紀元)

人権の本拠地となった

「天安門三君子」の一人の魯徳成氏は、今回の受賞は他の2人の代わりにだけではなく、大陸で民主自由を求め努力しているすべての人の代わりに受賞することを強調した。同氏は、17年前の天安門事件当時、中共の素性はすでに分かっていたと語った。同氏は、3人の出身地は毛沢東が当時暴動を起こした瀏陽市であり、地元の人々から毛沢東らが強盗・強奪を扇動した悪人だといわれていたことから、中共の宣伝に騙されずにいたと述べた。

自由知識人、中共宣伝部を批判したことで北京大学に解任された焦国標氏は、一日も早く傑出した民主人士を生む歴史の終結日が来るように希望すると語った。焦氏は、米国で短期滞在後、日本にも訪問する予定という

受賞者・焦国標氏(大紀元)

また、香港前立法会議員司徒華氏は、「人権擁護活動は、民主運動の諸段階である」という演説を行った。司徒華氏は、高智晟弁護士が民主運動のパイオニアであると高く評価した。一方、高弁護士が逮捕されたことは、同氏は弁護士の身分で人権擁護することは、中国が公民社会へ前進する必然過程であるとし、同氏の逮捕は、まさに中共自体が統治に自信を完全喪失した現れであるとし、中共はまったく変わっていないと来場者の声が一致した。

中国民主教育基金会は創立20周年を記念し、当日の午後は「両岸三地の民主化進展および苦境」を題とした研究討論

会を開いた。

※1989年6月4日、大学生の民主運動「天安門大虐殺事件」が起きた当時、3人の青年・魯徳成氏、余志堅氏と諭東岳氏は天安門広場に掲げられていた毛沢東の画像にインクや、玉子などを投げつけたため、中共から「反革命破壊罪」で、それぞれ16年、20年と無期懲役を言い渡された。後に彼らが「天安門三君子(「君子」は日本語で「紳士」の意味)」と呼ばれるようになった。