【大紀元日本8月29日】広東省全域で、報告されたデング熱の感染例は既に70に達しており、中国衛生部は、同省に対し、感染状況日報の実施を求めた。
中国紙「南方日報」27日付け報道によると、広東省での70例の感染のうち、外部からの感染は5例、現地での感染例は65例で、そのうち、広州市は52例、陽江市が13例だという。
広東省衛生庁の関連責任者は、「数年前、広東省における感染状況が深刻だった時期においては、1年で1000余りの病例が発生したが、ここ2、3年においては顕著に減少していた。今回、広州市や、陽江市で集中的に発生しているのは、自然環境における蚊の数が増大したことと関連性が高い」と話した。
デング熱は、デングウイルスを持った蚊(主にネッタイシマカとヒトスジシマカ)に刺されることによって罹る感染症で、かつては東南アジア一帯の風土病だった。デング熱を媒介する蚊は、都市部の側溝、水たまり、植木鉢の水受け、道路に放置された空き缶などの溜り水に産卵して繁殖。主に日中活動し、屋内に頻繁に入ってくる。デング熱の中でも、出血の伴う重症型のデング出血熱は、東南アジアにおいて、多くの幼児の生命を脅かす非常に危険かつ公衆衛生上も要注意の病気となっている。
日本では、デング熱が流行する条件を備えていないが、媒介蚊の一種ヒトスジシマカは現在も広く国内に生息しており、また、海外で罹患した患者がデング熱ウィルスを持ち帰ることも少なくない。
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