【大紀元日本8月6日】湖南省湘陰県で2日、強制移転を余儀なくされた住民たちが、補償金問題をめぐり現地公安当局と武力衝突し、大勢の住民が射殺された事件が発生した。直訴代表が提供した情報によると、射殺された住民は百名以上に上るという。現在、湘陰県は緊急警戒体制が布かれ、情報が厳密に封鎖されている。
湖南省湘陰県では、長江三峡ダム建設のために当初湖北省赤壁市から移転を余儀なくされた住民が大勢いる。湘陰県の生活条件が劣悪で、日本住血吸虫蔓延と官僚汚職などの問題で住民らは長年以来政府に対して直訴活動をしてきた。住民代表の洪運周氏によると、移転を余儀なくされた住民らが本来支給されるべき補償金が現地地方政権の幹部に不正流用されたとして、上級の政府部門である湘陰県政府を訪れ集団直訴したが、政府側は住民たちの直訴を受理せず、公安警察を現場に動員し、住民たちを弾圧しようとした。その際、公安と住民が激しく衝突し、数人の公安警察が死傷したという。そのため、湘陰県政府はさらに武装警察を現地に送り、抵抗する住民100人以上が射殺されたという。
同氏によると、現在、湘陰県は緊急厳戒体制が布かれ、情報が厳密に封鎖されている。中央指導部の特別チームがすでに現地入りしたという。内情を知るものはみな脅迫を受け、外部にこの弾圧の情報を漏らした者を厳しく懲罰すると警告されたという。
また、この情報を海外に流した周志栄氏によると、4日午後、湖南省公安当局からこの一件に関与しないよう警告する電話があったという。
記者が、現地の移住民代表に電話したが、繋がらなかった。現地公安局にも電話したが、誰も出なかった。
ほかの情報筋によると、直訴の住民は1万人もいたという。
湖南省民主党メンバー謝長発氏によると、湘陰県は大事件が起きており、緊急警戒状態とされていると聞いたという。
ラジオ自由アジア放送によると、7月末、湘陰県では移住民と現地住民の間に摩擦が起き、当局が介入した。当局の対応が悪かったため、民衆との間に大規模の衝突が発生、民衆が当局の幹部を拘留した。その後、当局が武装警察を現地に送り民衆を鎮圧、衝突は一時に静まったという。