NTTドコモが28日に発表した2006年4─6月期の連結営業利益(米国会計基準)は、前年同期比5.2%減の2727億円となった。販売手数料などの高い第3世代携帯電話端末の売り上げが拡大した結果、営業経費がふくらんだ。
06年4─6月期の連結売上高は前年同期比2.7%増の1兆2186億円、税引き前利益は同22.4%減の2744億円、純利益は21.3%減の1635億円だった。営業利益に比べ、税引き前利益と純利益の減少幅が大きいのは、前年同期は「英ハチソン3G UK」の株式売却益を計上したため。
4─6月期の端末販売台数は570万台で、前年同期に比べて2.1%増加した。そのうち86%を占めたのは、調達コストと販売手数料の高い第3世代携帯端末(前年同期は約6割)。その結果、端末販売の関連経費が前年同期比で284億円増加した。会見した中村維夫社長は「(販売経費が)少し出てはいるが、ほぼ想定内と思っている」と述べた。
07年3月期の連結営業利益については前年比2.7%減の8100億円とする通期業績見通しを据え置いた。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト19人の予測平均値8031億円を上回った。中村社長は「目標の8100億円に対して進ちょく率は33.7%。(達成できる)線上にいると思っている。心配はしていない」と述べた。
併せて中村社長は、現行の第3世代携帯端末よりも通信速度の速いHSDPA端末を8月に発売することを明らかにした。インターネット接続サービス「iモード」の検索エンジンに、今秋から米グーグル