財政制度等審議会の西室会長は、米国でバーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長らと会った際に、福井日銀総裁が辞めることは、日本にとって極めて残念なことになるとの認識を議長らが示していたことを明らかにした。
西室会長は、前週末に米コロラド州で開かれたシンクタンク主催のワールフドフォーラムに出席。フォーラムではない場でバーナンキFRB議長、グレン・ハバード氏、ローレンス・リンゼー氏など4−5人で話をした中で、福井総裁の村上ファンドへの投資問題が話題になったという。
これらの人々が福井総裁について示した認識について、西室会長は「極めて評価が高い。国際的な評価としては、セントラルバンカーとして、極めて優秀な方。バランスの取れた発言と、決定ができる方。こういう人を失うとすれば、日本にとって極めて残念なことになるとの見方があった。皆さんの見方が、仕事を続けてくれることに期待を込めた意見だった」と紹介した。
西室会長も、個人的な意見として「村上ファンドへの投資、その他の処理の仕方について問題なしとしない、と言う人がいるのは良く分かる。これを政争の具にするのは、日本のために極めて愚かなこと」と指摘。さらには「今の状況では、福井総裁が続けて(金融政策を)やるのが良い」との認識を示した。
[東京 19日 ロイター]