【大紀元日本6月5日】六四天安門事件記念日の前に、北京当局は、中国各地からの直訴者に対する警戒を強めている。6月2日午後、北京警察、公安、保安および都市管理関係者など、高等裁判所付近に寝泊りしている中国各地からの直訴者に対して、一掃作業を行った。甘粛省からの王氷氏は、現場にいる当局関係者らの行為を非難したため、「業務妨害」を理由に、佑安門派出所へ連行され、6時間以上にわたる尋問を受けたという。
王氷氏は5月末、訪中の国連のアナン事務総長が北京大学で講演を行う際、アナン国連事務総長と十数メートル離れたところで、訴状のコピーを撒きながら、大声で「中国の陳情者には人権がない、国連は関心を寄せてくれるのか」等と叫んだため、警察に連行された。(大紀元)
王氏は記者に対して、6月2日午後、十数台のパトカーが現れ、直訴者たちは突然、持ち物はすべて都市管理関係者らに奪い取られ、車へ投げ込まれた。さらに、直訴者らのテントや棚等が押し倒され、一瞬瓦礫と化したと語った。
王氏は現場にいた警察に、「彼らは人民の家を壊し、私有物をわけもなく奪い取る。強盗と同じだ。あなた達警察は何故何もしないのか、好き勝手にさせるとは、法律を執行するものと言えるのか?」と問いただした。
しかし、十数人の警官は王氏に向かって「邪魔すると逮捕するぞ」と、王氏を佑安門派出所へ強制的に連行し、尋問を行った。夜7時にようやく解放されたという。
王氏は甘粛省から深センに出稼ぎに来ているもので、1年前に、住んでいた羅湖付近で巡回防犯職員に質問された際、身分証明書を提示しなかったため、7~8人の職員に乱打された。深セン公安局は500人民元で簡略にことを済ませたが、王氏は不服のため、北京の高等裁判所へ陳情に出かけたという。
同氏は5月23日、訪中の国連アナン事務総長に対する訴えで連行されたことは周知である。
陳情者を一掃した現場に北京警察当局の車(大紀元)
怪我させられた陳情者(大紀元)
北京警察、公安、保安および都市管理職員ら十数人は、高等裁判所付近に寝泊りしている陳情者たちに対して、予期せぬ一掃作業を行った(大紀元)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。