韓国議員、中国での臓器狩り調査を促す

2006/05/21
更新: 2006/05/21

【大紀元日本5月21日】韓国国家保健福祉委員、大国家党議員・朴宰完氏は16日午前、韓国国会で記者会見を開き、中国の秘密収容所で生きている法輪功学習者から臓器を摘出する実態の調査を呼びかけた。朴議員は会見の席で、「中共政権の秘密収容所での臓器強制摘出の裏幕や、韓国国内における関連の臓器売買の真相などを早急に解明する必要がある」と述べ、韓国政府に対し、国連人権理事会に中国での法輪功学習者から臓器摘出問題を提出するよう求めた。記者会見で、朴議員は、この事件を暴露した第一証人・元在日中国人ジャーナリストに対する電話取材を公開した。

朴宰完議員は、「国際社会は連携して、中国国内の労働強制収容所や、秘密収容所に監禁されている人の臓器を強制摘出する実態を調査すべき。中共政権の偽装工作を防ぐため、国際機構とメディアなどは、(法輪功学習者を監禁する)36の秘密収容所や、中国の臓器移植機構などを調査、取材すべき」と訴えた。

今年3月初めに、世界各国の大紀元時報などを通じ、中国の秘密収容所などの監禁施設で生きている人の臓器を強制摘出し、体を焼却処分する内幕が暴露された。その後AFP通信などの国際メディアもこの事件を報道し、摘出された臓器は韓国を含め外国の移植患者に移植されるなどと伝えた。朴宰完議員はこれらの経緯を説明、真相を最初に暴露した元在日中国人ジャーナリストに5月10日、電話で会談したことを明かし、記者会見で電話交流で得た証言を公開した。

証言では、その中国人ジャーナリストは、過去3年間中国で取材活動をした間に、中国の秘密収容所に、生きている人から角膜、心臓、腎臓、肝臓を摘出して販売することは常に起きていると紹介、取材活動にあった証人から、それらの臓器を摘出される元は、法輪功学習者であり、摘出された臓器は販売され、膨大な利益を設けた情報を入手したという。証拠消滅のため、秘密収容所では死体を焼却処分の施設を設置してあり、収容所も厳しく閉鎖されているという。また、中国での臓器移植を計画している韓国人に対し、「中国で臓器移植を受けるのは、中共の虐殺を手助けすることを意味する。これは道徳倫理を違反し、極めて危険なことである。例えこのような臓器を受けても、成功の確率も高くない」と指摘、韓国人患者に冷静かつ慎重に決断するよう呼びかけた。

中国人ジャーナリストは更に電話証言で、「中共による臓器強制摘出の集団虐殺が暴露されたにもかかわらず、国際社会がこの告発に沈黙し続けている。メディアの背後に、中国と経済利益を保つ企業や、財閥が存在しているからだ」と指摘、国際社会とメディアは勇敢に立ち上がり、この虐殺に関心を示すべきと懇願した。 

朴宰完議員は、中国での生きている人からの臓器強制摘出の真相が解明されるまでに、韓国国内の中国での臓器移植をあっせんする仲介業者の宣伝サイトの閉鎖や、韓国政府が誠意を持って真相を調査することなどを求め、このような人権を踏みにじる事件の発生を完全に防ぐべきと強調した。

最後に、朴議員は「第二次世界大戦中に、ナチスがユダヤ人を虐殺するときに、世論や、国際社会は秘密収容所から脱出したユダヤ人の証言を重要視しなかった。結果数百万人のユダヤ人が殺された。我々はこの歴史の教訓を肝に銘じるべき」と語り、国際社会とメディアが中国での集団虐殺に関心をもつよう強く呼びかけた。

(記者・金敬児)