【大紀元日本5月18日】中国前国家主席江沢民は5月の連休中、山東省を訪れ、済南市名所・百脈泉公園を訪問した。公園は事前、江沢民を迎えるため、全ての段差に木の板でスロープが作られ、車椅子が通りやすいように改修された他、公園内の龍泉寺の壁に刻まれた「真、善、忍、精、気、神」という6文字が塗りつぶされた。
百脈泉公園は山東省済南市章丘にる湖畔の公園で、その湖の名は自然の湧水によって作られたことに由来する。泉の中でも百脈泉、梅花泉、墨泉、龍泉が最も特色あるもので、「天下の奇観」と讃えられている。園内にある龍泉寺は明代の景泰元年(1450年)に建立され、済南の有名な仏教寺院である。1996年の修復時に、寺の西側の壁に約1メートルの円の中に「真、善、忍、精、気、神」の6文字の碑銘が彫られたところ、当地の名所となり多くの観光客を引きつけ、地元経済の発展をもたらしたという。
「真、善、忍、精、気、神」は中国道家の伝統的な言葉だが、そのうち「真、善、忍」は、中共政権から迫害を受けている法輪功の修煉原則でもある。迫害の命令は1999年7月、当時の国家主席・江沢民自身が直接下した。
江沢民が同公園を訪れることになったため、山東省の役人は約5億人民元の予算を組んで公園整備を行った。公園内の土木改修が行われ、芝生も新たに植えなおされ、各地から大量の花や樹木が運び込まれた。百脈泉や龍泉寺内の全ての段差に、江沢民の車椅子が通行できるように、木の板でスロープが作られた。さらに、6文字の碑銘を塗りつぶしてしまった。
2006年5月2日撮影(塗りつぶされた後)
公園内で作業に携わった人によると、「市の指導者が『真、善、忍』は法輪功が提唱するものであり、江沢民は気に入らないだろうから、これらの文字を塗りつぶせと指示した。そこで4月25日、セメントでその6文字を埋めてしまい、白い粉で下地を作り、最後に赤く塗りつぶした。作業は三日間かかった。でも遠くからみたらまだ埋めた痕跡が見える」という。
また、情報筋によると、済南市訪問後、江沢民が5月4日に泰山を訪れた。泰山全体に厳戒態勢が敷かれ、観光客を寄せ付けなかった。しかし、同日午後9時25分から50分の間、青島八大関ホテルで宿泊していた際、江の電話に「法輪功迫害追跡調査国際組織」から江沢民自身の罪状についての調査電話が掛けられ、江沢民本人が電話に出たという。
情報筋によると、江沢民は現在、日本を含む世界15カ国で法輪功学習者などへの集団虐殺罪などで提訴されていることから、最も恐れているのは法輪功であり、「法輪功」という3文字の言葉を聞くだけで、恐怖で全身が震えるという。
今回の山東省への訪問は、法輪功学習者に対する臓器摘出虐殺が本年3月に中国人ジャーナリストの証言により明らかにされたことから、学習者らが多く監禁されている地域とされる山東省で証拠隠滅のために行われたものであるという。評論家の分析では「法輪功迫害追跡調査国際組織が宿泊先にいた江沢民に電話をかけることができたということは、江沢民の行動が全て彼らに掌握されていたということを表している」という。