法輪功、人権訴訟規模、世界一位に

2006/05/04
更新: 2006/05/04

【大紀元日本5月4日】米国の「国際司法正義協会」(INTERNATIONAL ADVOCATES FOR JUSTICE)が1日、中国で迫害されている気功団体法輪功が迫害に関して起こした国際人権訴訟について、統計報告を発表した。同発表によると、法輪功団体は、2001年から5年にわたって、世界範囲で中共の前リーダー江沢民、法輪功迫害組織「610」の責任者羅幹及び法輪功迫害に参与した中共の上層部幹部に対して訴訟を起した。訴訟範囲は世界33カ国、件数は54件、その規模は21世紀初期において世界で一位であるという。

同協会の調査統計には、2001年から今年4月までに、法輪功学習者は全世界の五つの洲における33カ国で、江沢民、羅幹、及び30人の現役または元の中共上層部の幹部、そして九件の中国大使館及び領事館の誹謗中傷案件を含めるほか、法輪功学習者は、国連人権委員会及び拷問委員会、国際刑事裁判所、欧州人権裁判所などの国際主要な司法機関に調査の要求及び告訴の申し立ても入っている。しかし、法輪功学習者が申し立てた海外の中国語系のメディアに対しての中傷誹謗の案件は含まれていない。

統計によると、江沢民個人への訴訟ケースは、今年4月までに、16カ国にあった。この中に、米州では、米国、カナダ、チリ、ボリビアとペルーが、欧州では、ギリシャ、ドイツ、オランダ、スペインとスウェーデンが、アジア太平洋地域では、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、台湾と日本が含まれている。

告発された中共の上層部の幹部は、江沢民のほか、中共の国家副主席、文化大臣、商業大臣、元教育大臣と情報産業大臣も含まれる。訴訟の理由は、主に集団殺害、拷問、そして人道に対する罪の三つである。これらの罪は、すべて国際刑事法において、最も厳重な国際犯罪である。

同協会によると、提訴を行う国、同様な迫害及び弾圧の事実を基づいて提訴した中共幹部の人数、または申し立てた告発と訴訟の総数などでは、法輪功の起こした国際人権訴訟の規模は、21世紀初期において、全世界の一位を占めるという。また、この訴訟は、第二次世界大戦後に、世界で最も多くの国の弁護士が参与した最大の合同訴訟案件である。

現在、各国で法輪功の代理人としての人権弁護士には、チリ独裁者のピノチェトへの裁判を担当するフランスのウィリアム・ボードン人権弁護士、べルギーのジョージ・ヘンリー・ビューサー人権弁護士、国際人権関係者の間で名高いジャフリー・ロバートソン王室弁護士、カナダのデビッド・マタス人権弁護士及び米国シカゴ市で初めての海外における江沢民への告発を担当した米国のテリー・マーシュ人権弁護士などが含まれる。

法輪功団体の申し立てた告発は、主に刑事訴訟である。これらの訴訟には、台湾の刑事自訴及びカナダの案件というような現地の特別刑法によって提出したものがあれば、スペイン、ギリシャとオランダの案件というような現地の一般刑事法によって提出したものもある。

これまで、法輪功団体は米国及びカナダで少なくとも5件の民事訴訟に勝訴した。このほかに、「管轄権」と「免責」の問題で、地方の裁判所で却下され、または受理されない場合もあるが、原告の代理弁護士は、法輪功団体の依頼で法律を基づいて上訴し続けている。当面、法輪功の提訴した人権訴訟は、各裁判所、或は上訴法廷での審理中である。法輪功の国際司法機関への提訴、また調査要請の案件は、目下具体的な対応はまだない。

同協会によると、「法輪功人権訴訟」は、各国政府、国際人権組織、そして国連人権委員会からの真剣な注目を集めるべきであるという。各国は、如何なる政治的勢力や利益に影響されずに、国際人権法の関連する規定及び当の国の法律を基づいて、審理すべきである。

「国際司法正義協会」は、2004年7月に米国ニューヨーク州で登録された国際非政府組織(NGO)で、メンバーは、世界各地の人権弁護士及び法律関係の仕事に携わっている法曹界の専門家である。