【大紀元日本3月20日】中国の文化Webサイト「愛琴海」が3月9日、中共に強制閉鎖された。同サイトの利用者などは13日「愛琴海の権益を守る声援団」を結成し、中共政権に民意を尊重し、Webサイトを再開するよう要求した。
博訊ネットの報道によると、この声援団はすでに第1号の通告を公表し、「声援団の主旨は、憲法に定められている言論と思想の自由の正当な権利を求めること、具体的な目標は中共政権に民意を尊重し、無条件にサイトの正常な運営を再開させ、今後このような悪質な封鎖事件の再発防止を保証させること」と宣言した。また通告の中で、国内外にいるネット利用者と声援者にも協力を呼びかけ、必要があれば弁護団を結成し、訴訟を起こすと表明した。
「愛琴海」サイトは中国の朦朧詩派の主要創始者で、有名詩人・北島氏が総顧問を務める。同サイトは、「麻痺した感覚を蘇生させる、うその中で真相を明かす、腐敗の中で再生を生み出す、暗闇の中で希望を捜し求める」と提唱し、文学愛好者や文化評論家たちが才能を発揮し、意見を交換する貴重な場となっていた。北京の「独立中文筆会」の会長、ネット評論家の劉暁波氏も同サイトの愛好者の1人で、サイトの宗旨を高く評価している。このような温和派の文化サイトが強制閉鎖されたことについて、劉氏は理解し難いと述べている。
劉暁波氏は、中共のネット警察によるインターネットの監視は、既にやりたい放題の状態で、理性を完全に失っていると批判した。実際、「愛琴海」サイトは劉暁波氏や、何清漣氏など政権異見者の文書を掲載したことがあるが、いずれも文化評論文のみに限定し、政治に関する文章は掲載しなかった。深センの独立ネット作家・朱健国氏は、声援団の活動について悲観的な見方を示し、「中国のような政治の状況では、ネットの草の根である民衆の声が受け入れられる可能性はあまりない」と語った。劉暁波氏も同様の見解を示している。
最近では、強制的なウェブサイト閉鎖が頻発しており、その中には自由関連サイト「民主と自由ネット」や、「中国選挙と治理ネット」「輿論監督ネット」などが含まれ、左派サイト「中国工人ネット」、「共産党人ネット」なども閉鎖の対象となった。劉暁波氏は「現在の中共政権には、まったく意識形態が存在せず、正真正銘の日和見主義者となった」と指摘している。
現在、中国社会では、人権派弁護士を主体とする民主抗議活動が強い反響を引き起こしている。更に、中国国内には長い間、ネット警察による違法な圧力に耐えてきた多くのネット利用者たちがいる。「愛琴海」サイトの強制閉鎖が、新たな民主抗議活動への導火線となるのか、多くの民衆はその動向を見守っている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。