【大紀元日本2月22日】日本経済産業大臣・二階俊博氏は22日に訪中し、日中両国による東シナ海の資源共同開発について協議する予定。小泉首相が昨年10月に5度目の靖国参拝後、中共政権が圧力をかけ続けて以来、自民党閣僚初の訪中である。香港アナリストによると、中共政権は台湾問題を参考に、米国を利用して日本側に圧力をかけるという。
日中国境近くのガス田(AFP)
VOAによると、中共当局は、東シナ海経済水域の日中境界線付近にある春暁(白樺)ガス田の開発を進めており、資源を調査し自衛隊の活動を監視するため、中共の海洋監視航空機、監視船が頻繁に往来、一方で海上自衛隊の哨戒機、海上保安庁の巡視船も春暁ガス田近くの海域で巡視を行っているという。中共側がガス田の海洋権益に対して強い姿勢を示しての協議となる。
しかし、靖国問題は依然として残っている。駐日中国大使・王毅氏はこのほど、「現在の日中関係は思わしくない」「双方は辛抱強く対話を続ける必要がある」と強調したが、「日中関係改善は小泉政権に期待できない」と断念した。王大使は、「小泉首相の今年9月任期終了にともない、後継首相の靖国参拝に注目している」「日本指導層の靖国参拝が日中関係の最大の障害」と強調した。
一方、日本民主党・前原誠司党首は、小泉首相と閣僚に対し、日中関係を緊張させる靖国参拝を控えるよう呼びかけた。前原党首は、「日本の首相、外務大臣、官房長官等、重要閣僚は、A級戦犯を祀る靖国参拝を停止すべき」との認識を示した。
香港の政治評論員・林和立氏は、「アップル・デイリー」紙で日中問題について評論、「米国をもちだして日本に圧力をかけるのは、中共当局の最新最大の対日カード」との認識を示した。「北京当局は、日米同盟60年の結束を十分に認識しているが、政治上の同盟は永遠でなく、国益が優先することを知っている」「中共当局は、東シナ海での共同開発を米国に提示、東京の反中派を制約するよう促した」「中国の台頭は、日・中・米の三国関係を微妙に変えていくであろう」と表明した。