【大紀元日本10月21日】カトリック教会・教皇ベネディクト16世は2日、バチカンにて3週間にわたる宗教大会を主宰、世界各地から一堂に会した250人の主教に対し、宗教を人々の日常生活から離してしまえば、宗教そのものが「偽り」になると強調した。AFPが伝えた。
本大会はベネディクト16世(78)が4月19日に教皇に選出されて以来、初めて主宰する宗教大会である。大会では、ローマ・カトリック教会が現在直面している問題や聖餐式などを含む神学における多くの議題および世界にとってさらに重要な中絶及び離婚などの社会問題が取り上げられる予定で、日曜日のミサ出席率の低下問題についても議論されるという。
教皇は、人々が神を個人意見として扱い、神を生活から排除し、世界の現実および人々の日常生活から離したいわゆる「寛容」とは、本当の寛容ではなく偽りであると話した。
教皇はミサに参加した数千人の信者に対して、人は、自分が世界および自分自身の唯一の主宰者だとした時こそ、まったく正義を失ったということだと示唆した。
教皇は、中国政府が教会を分裂させないことに尽力し、4人の中国主教を本大会に招請したが、会場に中国主教は現れなかった。北京政府が彼らの本大会の参加を許可しなかったことを意味している。
中国共産党(中共)は中国のカトリック教会に対して、1951年に強制的にバチカンとの関係を一切絶たせ、中国のカトリック信者は政府が制御した教会でのみミサに参加できるとした。しかし、依然としてローマ・カトリック教会に忠実な中国カトリック信者は数百万人いるという。
ベネディクト16世はこれまで北京と接触して外交関係を樹立し、中国のカトリック教会をローマ・カトリック教会の体系下におさめようと努力した。
しかし、中共制御下の中国カトリック教・愛国会および中国カトリック教・主教団の4人の主教は、招請の知らせを受けた後すぐに、参加できないと返事をした。彼らは、北京政府がすでにバチカンに対して、4人は老弱または病気のため参加できないと知らせたにもかかわらず4人を招請したことについて、「教皇は中国に対してまったく尊重していない」と批判した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。