【大紀元日本9月29日】韓国企画予算府は4日、人権を保障する科学捜査を確立するため、来年から全捜査機関に被疑者の尋問過程を録画する『捜査過程録画システム』を拡大構築することを明らかにした。来年から検察と警察など全ての捜査機関が、被疑者の尋問過程を録画する別の部屋を新たに設置する見込みだ。
警察の場合、来年の新規事業で全警察署248署に陳述録画室を設置するために60億ウォンを支出する。2004年から模範実施している検察は、取調べ室の全てに拡大設置するため16億ウォンを追加支援することにした。
警察の陳述録画室は、取調室にカメラ二台を設置し、別部屋にビデオ録画装置を設置するもので、捜査官が対話方式で被疑者を調査するシステムである。捜査全過程を記録したCD三枚の内、二枚は検察と裁判所が証拠資料などとして活用し、一枚は警察が保管する。
検察の電子取調室は、警察の陳述記録室と基本的に等しい構造で、事件の性格と被疑者などによって三種に区分される。
まず検事取調室は、弁護人が参与して、検事が拘束事件等の事件関係者を直接調査するときに用いられる。児童・女性取調室は、被疑者に心理的安定感を与えることができるように家族や相当する専門家、弁護士などの参観が可能である。
また一般取調室は、強力犯罪や収賄汚職など被疑者間で相互に食い違った主張をする場合、多数の事件関係者を同時に取り調べる場合等に用いられる。
企画予算府は、「かつての調査方式では、被疑者が拷問に遭ったと主張したり、法廷で陳述を翻したりして、調書の推測的な記録方式について証拠能力が否認される弊害が多かったが、このシステムを導入することにより法廷での真実発見に寄与することができる」と述べた。
(イ・ギョンチャン記者 kcl02@epochtimes.co.kr)