中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
中国共産党による「反スパイ法」改正版は2023年7月に、「保守国家秘密法」は今年の5月に施行された。ドイツの製薬業界に実質的な影響が及んでいる。
約200名日本の経済界の代表らからなる「日中経済協会」の訪問団は今週、4年ぶりに北京を訪問した。実質的な発表がないまま東京に戻る予定だ。
中共が外国投資家を呼び込もうとしている一方で、ウォール街の大手2社が中国から撤退する可能性に言及した。専門家は、これは西側諸国が中共と手を切ったことの縮図だと指摘した。
欧州中央銀行(ECB)が11月6日に公開した報告書によると、同行が行った調査に回答した多国籍企業の40%以上が、今後数年間で生産を、政治的により友好的な国に移転することを予想している。一方で、中国での事業運営は、中国共産党によるリスクが主要な懸念であると見なされている。
今回の処理水をめぐる騒動のように、中国当局が理不尽な対応をすれば、日本の経営者もチャイナリスクに気づくことができ、「この国ではビジネスできないぞ」と考えるようになるだろう。
今月27日、重慶市秀山県の漢方医学の病院で、食堂が出す弁当のなかから、また「ネズミの頭」が出てきた。なぜか関連グッズの販売も禁止になった。
中国の改正版「反スパイ法」により、当局はより広範な取締りが可能となった。外国人の拘束が相次ぐまか、企業はチャイナリスクの再評価を迫られている。