中共新法 海外組織・個人も対象に 頼清徳氏「越境弾圧は民主国家共通の課題」

2026/06/24
更新: 2026/06/24

中国共産党(中共)は7月1日から、いわゆる「民族団結進歩促進法」を施行する。同法は、海外の組織や個人にも法的責任を問う内容を含んでおり、国際社会では、国境を越えた弾圧を拡大する新たな手段との見方が出ている。

台湾の頼清徳総統は6月23日、「グローバル協力訓練枠組み」の国際フォーラムに出席し、あいさつの中で、越境弾圧は民主主義国が共通して直面する課題になっていると指摘した。そのうえで、政府は「予防」「保護」「阻止」の三つの面から取り組むべきだと述べた。

頼氏は「私たちは、変化と課題に満ちた時代を生きている」と述べた。

続けて、「民主国家が直面する脅威は、すでに従来の軍事的な領域や地理的な境界を超えている。権威主義は新興技術や違法な資金の流れを利用し、組織的な越境弾圧、越境監視、サイバー攻撃、情報操作を行っている。社会の分断を図り、異論を封じ込め、民主国家の主権を侵害し、社会の信頼を破壊しようとしている」と語った。

頼氏は同日、「越境弾圧に対応する強靭な民主主義の構築」をテーマとしたフォーラムに出席した。権威主義勢力に対抗するため、民主主義のパートナー国は連携し、民主的な強靭性と人権保護を高めるべきだと強調した。

頼氏は「台湾は権威主義統治の暗い時代を経験してきた。だからこそ、自由と人権の尊さを深く理解している」と述べた。

そのうえで、「越境弾圧という課題に対し、私たちは省庁横断の仕組みを構築し、関連法制を全面的に見直すとともに、対応を強化している。『予防』『保護』『阻止』の三つの面から取り組んでいる」と説明した。

さらに、「海外で越境的な嫌がらせや脅迫、弾圧を受けた国民に対しては、在外公館のネットワークを動員し、緊急支援と必要な援助を提供している。台湾内の国民に対しても保護に力を入れており、法制度の整備を進め、加害者が相応の制裁を受けるようにしていく」と述べた。

近年、AIやディープフェイク、スパイウェアなどの新興技術が不法に悪用され、被害を防ぎにくい状況が生まれている。頼氏は、政府が省庁間の連携、テクノロジーの活用、即時の情報訂正・説明窓口などを通じ、国民が越境弾圧や脅威の被害に遭わないよう支援していくと述べた。

欧州議会は6月16日、越境弾圧に対抗する決議を採択した。頼氏は、EUや価値観を共有する国々と連携を続け、安全で信頼できる情報環境をともに構築していく考えを示した。