中共の出境管理 香港に拡大か 米国行き乗客に「二次検査」

2026/08/11
更新: 2026/08/11

中国共産党(中共)の新たな出入国管理規定はまだ正式に施行されていないが、香港空港では、中国本土から香港を経由してアメリカへ向かう一部の乗客が突然、「二次検査」を受けたとの報告が出ている。

最近、上海から香港を経由し、米ロサンゼルスへ向かった乗客が動画を公開した。

この乗客によると、一家4人で乗り継ぎ手続きを終えて搭乗口に到着すると、これまでなかった追加検査が行われていた。

ロサンゼルス行きの乗客は追加検査を受け、パスポートと搭乗券の確認に加え、「中国本土のどこから来たのか」「中国本土にどのくらい滞在したのか」「荷物から目を離したことがあるか」「携帯電話やパソコンなどの電子機器を修理に出したことがあるか」などと質問された。

乗客は、こうした質問は通常、アメリカ到着後にアメリカの入国審査官から受けるもので、今回の対応に違和感を覚えたと語った。

過去にも香港を経由してアメリカへ渡航した経験があるが、このような手続きは一度もなかったと話した。他の乗客からも、突然追加された検査を疑問視する声が出ていた。

この乗客はその場で職員に、「今は香港からアメリカへ行く場合、全員このような特別な質問を受けるのか。以前はなかった」と尋ねた。

職員は「ある。彼に聞いて」と答えた。

乗客が「彼」とは誰なのか確認しようとすると、検査担当者は「彼に聞いて。誰なのかは言えない」と話した。

オーストラリア在住の移民コンサルタントは、現場の職員が航空会社のルールとも、アメリカ側の要請とも説明しなかった点に注目した。

そのうえで、職員が口にした「彼」は習近平を指す可能性があると分析した。すなわち、担当者は指示の出所を知っていたものの、名前を明かせなかったかもしれない。

一方、日本在住の時事評論家は、新たな出入国管理規定がまだ正式施行されていないにもかかわらず、人の越境移動への管理がすでに香港へ広がり始めている点に注目した。

この評論家は、「香港はもはや以前の香港ではない」と指摘。中共が香港を中国本土の出国管理体制に段階的に組み込み、従来の司法の独立、人の自由な移動、国際金融センターとしての地位を、国家安全保障を名目とした統制によって徐々に損なっていると批判した。