新疆ウイグル地区で核軍事施設が急拡大 核実験の歴史とウイグル民族弾圧

2026/05/29
更新: 2026/05/29

中国が近年、新疆ウイグル自治区や甘粛省などの辺境の砂漠地帯で、核軍事施設のネットワークを急速に建設・拡大している。

衛星画像の分析によると、中国軍が最も射程の長いミサイルを配備する孤立した核サイロの周辺には、発射台、掩蔽壕、通信拠点などからなる広範なインフラが構築されていることが判明している。ロイターが報道した。

これらの砂漠地帯に建設されている軍事施設網やサイロ群は、中国の核戦力の中核として位置づけられており、インフラ拡張の主な目的は、米国から核兵器による先制攻撃を受けた場合でも、中国の反撃能力が無力化されるのを防ぐことにあるとみられている。地上配備型核戦力を保護し、攻撃を受けた場合に確実に報復を行う「第二次打撃能力」を確保する狙いがある。

一方、こうした重要かつ危険な核施設が新疆ウイグル自治区に置かれ、同地域が長年にわたり大規模な核実験の舞台とされてきた背景には、中国共産党による「民族浄化」政策が存在する。

大紀元の報道によれば、共産党のイデオロギーに適応しないイスラム文化を持つウイグル民族は、言語の制約や人口抑制、教育・就業の管理などにより、人権を排斥・軽視されてきた。かつて現地で医師として働いていたアニワル・トフティ氏は「人として扱われなかったウイグルの人々は、その地を実験場に選ばれてしまった」と証言している。

同地にあるロプノール実験場などでは、過去に46回の核実験が行われた。その爆発の規模は、広島に投下された原爆の1300倍に相当すると専門家から指摘されている。長年の核実験により、現地では放射能汚染の影響で白血病をはじめとするがん患者が急増し、先天的な障害を持つ子どもが生まれる確率も不自然に上昇した。トフティ氏が引用したデータによれば、一連の核実験により19万人が死亡し、100万人が放射能で汚染される被害を受けたとされる。

新疆ウイグル自治区が「実験場」として利用されたのは、核兵器にとどまらない。同地域では、1980年代に生物兵器の実験が行われ、1990年代以降はウイグル人などを対象にした強制的な臓器収奪、いわゆる臓器狩りが横行していたことも明らかにされている。臓器移植ビジネスの犠牲として、無実の人々の命が奪われているという深刻な実態が報告されている。

新疆ウイグル自治区における核軍事施設の拡大は、米国との対立を見据え、確実な反撃能力を確保するという軍事防衛上の意味を持つ。一方で、その背後には、人権を剥奪されたウイグル民族に対する弾圧があり、彼らの住む土地が長年にわたって核実験や非人道的な臓器収奪ビジネスの犠牲とされてきたという問題がある。