アメリカとイランの対立が一段と激しくなっている。7月12日、イランは湾岸諸国にあるアメリカ軍の施設を攻撃した。同じ12日の夜、アメリカ中央軍(CENTCOM)は、イランに対して追加の攻撃を行ったと発表した。アメリカのドナルド・トランプ大統領と中央軍は、イランがホルムズ海峡を封鎖したとする主張をいずれも否定している。
中央軍は12日、SNS「X」に投稿し、「アメリカ東部時間きょう午後5時、アメリカ中央軍の部隊はイランに対する追加攻撃を開始した」と明らかにした。そのうえで、「この攻撃は、ホルムズ海峡を自由に通行する民間の船員や商船を攻撃するイランの能力を継続的に弱めることを目的としている。アメリカ軍の最高司令官は、こうした攻撃の実施を命じており、中央軍はイラン部隊に対して責任を問う」と述べた。
イランのメディアは12日、国内の複数の場所で爆発が起きたと伝えた。
イラン国営通信IRNAは12日、南部のゲシュム島(Qeshm Island)にある軍事施設が攻撃を受けたが、人的な被害は出ていないと報じた。また、沿岸都市のバンダル・アッバース(Bandar Abbas)や、北部の内陸都市ハジアバード(Hajiabad)でも爆発音が確認されたとしている。
その前の日の夜、アメリカ軍は、イランがホルムズ海峡で船舶を攻撃したことへの対抗措置として、3回目となる空爆を行った。アメリカ軍が11日に空爆を行ったあと、イランは12日、攻撃の範囲を湾岸地域の近隣諸国にも広げ、バーレーン、クウェート、カタール、ヨルダン、オマーンなどが攻撃を受けた。
トランプ大統領「海峡は開いている」
イランはホルムズ海峡が封鎖されたと主張したが、トランプ大統領とアメリカ中央軍はいずれも12日、この主張を否定した。
トランプ大統領は、アメリカのNBCテレビの番組「Meet the Press」のインタビューに応じた。司会のクリステン・ウェルカー(Kristen Welker)氏から、「イランは11日の夜にホルムズ海峡の封鎖を主張している一方で、中央軍は12日の朝、海峡は開かれているとしている。どちらが正しいのか」と質問された。
これに対しトランプ大統領は、「ホルムズ海峡は開いている」と答えた。「開いている。昨夜、我々は彼らを激しく爆撃した。彼らは非常に、非常に邪悪で病的な人間である。我々は彼らと協議を行った。彼らは昨日、我々にとって完璧な合意に同意した。核兵器は持たない、これもしない、あれもしない……彼らはすべてを放棄した」と述べた。
さらに、「しかし、そのあと彼らは会議室を出て行った。そして1時間もたたないうちに、彼らは船に対してドローン攻撃を行った。私は『あなたたちは病的だ。本当に病的な人間だ』と伝えた」と述べた。
アメリカ中央軍は12日、X上で「ファクトチェック」と題した声明も出した。声明によると、イラン革命防衛隊の海軍司令官が最近、国営メディアで「いかなる外国船も、イラン軍による識別・追跡・監視を受けなければホルムズ海峡を通過できない」と主張したという。
これに対し中央軍は、「ホルムズ海峡はイランの支配下にはなく、引き続き国際水路である。アメリカ軍は、この状況が変わらないよう展開し、万全の態勢を維持している」としている。
中央軍は12日に投稿した別の声明でも、ホルムズ海峡は、この国際水路を合法的に航行するすべての船舶に対して開かれていると強調した。イランが根拠のない攻撃や嫌がらせ、威嚇行為、一方的な声明を続けているとしたうえで、アメリカ軍は航行の自由が引き続き確保されるよう展開し、準備を整えていると説明した。イランはこの海峡を支配しておらず、海上交通は続いていると改めて明らかにした。
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