米大手投資会社ブラックストーンは7月1日、日本法人において西日本地域を主に担当する副会長職を新設し、業界のベテランである谷口宗哉(たにぐち むねや)氏を起用すると発表した。同社は日本市場での事業拡大を進めており、新たなリーダーシップ体制のもとで西日本での投資活動を一層強化する方針だ。
谷口氏は、三菱UFJ銀行の副頭取や三菱UFJモルガン・スタンレー証券の副会長を歴任し、西日本地域でのビジネス戦略やパートナーシップ構築に豊富な経験を持つ。今後はブラックストーン日本法人の副会長兼エグゼクティブ・アドバイザーとして、主に西日本での事業拡大をリードする役割を担う。

ブラックストーン日本法人のプライベート・エクイティ部門代表である坂本篤彦氏は、「谷口氏の専門性と経験は、当社が日本市場での存在感をさらに高め、規模やパートナーシップで他社と差別化していくうえで不可欠だ」とコメントしている。また、同氏は「日本はブラックストーンのグローバルビジネスの中でも重要な位置を占めており、今後も日本のパートナーや投資家とともに成長を続けていく」と述べた。
ブラックストーンは、東京ガーデンテラス紀尾井町やデジタルコミック大手のアムタス(旧インフォコム)、ソニーペイメントサービス、SMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)事業など先端医療分野に取り組むI’rom(アイロム)、CRO(医薬品開発支援)を主力事業とするCMIC(シミック)など、日本国内で多数の大型案件に投資してきた実績がある。近年は日本の大手金融機関と連携し、個人投資家向けのサービス拡充にも取り組んでいる。
今回の副会長職新設と谷口氏の就任は、ブラックストーンが日本、特に西日本市場での投資活動を一段と加速させる動きとみられる。
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