社会問題 殺風景な中国の集合住宅地

「葉っぱどこへいった?」 中国の集合住宅地が殺風景なわけ 

2024/12/04
更新: 2024/12/04

「因噎廃食(いんえはいしょく『噎(えつ)に因(よ)りて食を廃す』)」という中国のことわざがある。意味は、食事をして喉を詰まらせたので、食事をしなくなったという意味で、小さな問題への恐れのためにすべきことをやめることの喩えとして使われる。

中国では、この「因噎廃食 」と指摘される事象が各地で起きている。

例えば、陝西省西安市のある集合住宅地にある樹木は、枝を全て切り落とされ、幹しか残っていない。聞けば、その訳は、「落ち葉の清掃をする人工費を節約するためだ」という。

住民によると、集合住宅地の管理会社は最初は管理費を吊り上げようとして敷地内の清掃に努めていたが、今となっては清掃員の数が半分減ったため、落ち葉どころか、マンション内の廊下ですら清掃が行き届かないのだという。

関連トピックスには「うちの集合住宅地も同じだ」と訴えるコメントが殺到している。

「樹木は枝もなく幹しかないから、本当に殺風景」、「葉っぱがないから、夏の熱い時は木の下で涼めなくなったし、冬は風がピューピュー吹き荒れるから本当に寒い」といった苦情も多い。

樹木の枝を切り落とすのは、落ち葉を清掃するコストを節約するだけではない、雪が降った時に雪の重みで枝が折れて人やモノに当たる被害を事前に防ぐためでもあると指摘する人も。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!