韓国、TikTokに罰金 未成年者の個人情報違法収集

2020/07/20
更新: 2020/07/20

韓国放送通信委員会(KCC)は7月15日、中国製人気ソーシャルアプリ、TikTokに1億8600万ウォン(約15.4万米ドル)の罰金を科すことを決めた。TikTokは法定代理人の同意なしに、14歳以下のユーザーの個人情報を収集したことが通信法に違反したという。

約6000人の未成年ユーザーのデータが違法収集されたとKCCの調査でわかった。TikTokがユーザーに十分な説明をせず、韓国ユーザーの情報をシンガポールや米国のサーバーに転送した。KCCは昨年10月からTikTokを調査していた。

TikTokアプリの中国名は「抖音」、北京拠点の会社「字節跳動」(ByteDance)によって2016年に開発され、海外の若者の間で大人気となった。全世界の月間アクティビティユーザー数が8億人を超えるとされている。韓国では340万人のユーザーがいる。

一方、米国では昨年2月、TikTokは13歳未満のユーザーの個人情報を収集したことで提訴され、連邦取引委員会はTikTokに対して570万ドルの罰金を科した。

TikTokは米国で巨額な罰金を支払ったが、2019年に合意した和解協議を遵守していない疑いが出ている。ロイター通信の報道によると、TikTokが今も、アメリカで未成年者へのプライバシー侵害を続けている可能性があるという。アメリカではTikTokユーザー数が5250万人を超えている。

米国では、児童保護団体CCFC、消費者およびプライバシー保護団体メンバーが、連邦取引委員会にTikTokを相手に新たに提訴した。理由は和解前に違法に獲得した未成年ユーザーの個人情報を削除せず違法に所持し続けているという。

2017年に成立した「国家情報法」に基づき、中国当局は国内に保管されている全てのデータにアクセスすることが可能だ。

先週、マイク・ポンペオ米国務長官が、TikTokを含む中国企業が開発したアプリの使用禁止の検討を発表した。

先月、インド政府はTikTokを含む59種類の中国製アプリの使用禁止を発表した。インド政府はこれらのアプリはインドの主権、国家安全および防衛に被害をもたらすと説明した。

(大紀元日本ウェブ編集部)