日本では最近、外食チェーンやレンタカー会社などでサイバー攻撃が相次ぎ、不正アクセスや情報流出によって数百万人に影響が及ぶ可能性がある。調査の結果、複数の攻撃で「ARTEX(アルテックス)」と呼ばれる中国のAIセキュリティーツールが使われていたことが分かった。
AFP通信によると、GMOインターネットグループのセキュリティー部門は、外部機関と共同で一連の攻撃を調査した結果、「AIによる自律型ペネトレーションテストシステムであるARTEXが使われていることを確認した」と明らかにした。
GMOのセキュリティー担当者、福森大樹氏は同社のブログで、これらの攻撃は「ほぼ完全に日本企業を標的としていた」と説明した。
ARTEXの開発者によると、このツールは本来、企業のサイバーセキュリティー強化を支援する目的で開発され、AIを使ってセキュリティーテストを行い、システムの脆弱性を検出するためのものだった。しかし、悪意ある第三者に悪用されたという。
これに先立ち、韓国でも複数の金融機関を狙ったサイバー攻撃でARTEXが使われたと報じられた。
ARTEXの開発者は声明で、このツールをサイバー攻撃に利用する行為は開発目的に「完全に反する」と表明した。ARTEXの更新を停止し、今後はソースコードを非公開にするとしている。
福森氏によると、GMO傘下の企業は、AIを利用した攻撃に使われていた6台のサーバーを確認した。
これらのサーバーは、金融、電子商取引(EC)、物流など、標的とする業種ごとにおおむね分類されていた。ただ、福森氏はサーバーの具体的な所在地や、誰が、あるいはどの組織が運用していたのかについては明らかにしていない。
福森氏は、さらなる被害を防ぐため、関連情報を捜査当局に提供したと述べた。
政府は企業に対し、サイバーセキュリティー対策を強化するよう呼びかけている。
木原官房長官は10月20日の会見で、政府が被害企業への聞き取りなどを通じて調査を進めていると説明した。AIが悪用された可能性について「現時点で確たることを申し上げる段階にはない」とした上で、「外国主体の関与の可能性も含め、攻撃主体や攻撃元の実態解明に努める」と述べた。
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