ロシア中部から西部へ飛行中の旅客機が突然、緊急着陸した。機長がフライト中に突然死したためだ。ロシア国営メディアRIAが20日、政府関係者の話として伝えた。
当局によれば、機長はフライト中に体調を崩したという。事態を受けて副機長は中部都市オムスクの空港に緊急着陸した。旅客機は中部ノボクズネツクを発ち、西部サンクトペテルブルクへ向かう途中だった。
オムスクの保健当局によると、緊急蘇生チームは飛行機が着陸する10分前に空港に到着したが、治療を施す前に機長の死亡が確認された。
ロシア運輸調査委員会東部区域調査部のエカテリーナ・ペトルシナ長官上級補佐は国営メディアに対し、オムスク空港への着陸は安全に行われ、負傷者はいないと述べた。また、この事案について調査が行われているという。
その他の詳細は明らかになっておらず、現時点で機長の死因も判明していない。大紀元は情報提供を求めて、当該飛行機を所有しているロシア航空会社ペガサス・フライに問い合わせを試みている。
過去にも同様の事例
報道によると、8月末、イギリスの航空会社「Jet2.com」の飛行機がイギリスからトルコへ向かう途中にパイロットが体調不良を訴え、ギリシアに緊急着陸したという。
Jet2は記者団に対し、「23日、バーミンガムからアンタルヤに向かうLS1239便はパイロットの体調不良を受け進路変更し、テッサロニキ空港に着陸した。別のパイロットと交代し、その日中にアンタルヤに無事到着した」と述べた。
その1週間前、エチオピア航空の飛行機がスーダンからエチオピアに向かう途中、パイロットの2人が居眠りをし、予定されていた着陸のタイミングを逃した。パイロットの2人は現在停職処分を受けているという。関係者がメディアに伝えた。
「当該パイロットは停職処分となり、さらなる調査を受けることになっている。調査結果に基づいて、適切な対応策が下されるだろう。安全は我々の最優先事項であり、それは今後も変わらない」
アメリカン航空のパイロット労働組合、連合パイロット協会(APA)のデニス・タイエル広報官は8月初め、ここ数か月、疲労やストレスを訴えるパイロットの数が増加していると述べた。米FOXニュースが報じた。
タイエル氏によれば、6月にAPAの中で疲労を訴えたパイロットの数は以前の4倍にも上るという。このような増加は、「パイロットを取り巻く環境が不必要な強迫にさらされていることを警告するサインだ」と警告を発した。
(翻訳編集・王天雨)
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