ウクライナ東部、激しい戦闘続く 地元州知事「戦況は悪化」

2022/06/07
更新: 2022/06/07

[キーウ(キエフ) 7日 ロイター] – ウクライナ東部ドンバス地域では、ロシア軍が侵攻後の決定的な勝利を収めるため攻撃を続けており、要衝のセベロドネツクではウクライナ軍とロシア軍による戦闘が激化している。

ウクライナのゼレンスキー大統領は6日夜のビデオ演説で「セベロドネツクで激しい市街戦が続いている」と指摘。「ロシア軍はドンバス地域に追加の兵力を投入しようとしている」と述べた。

ルガンスク州のガイダイ知事は、週末にウクライナ軍が反撃に出てロシア軍を押し戻す場面もあったが、戦況は再び悪化しているとの見方を示した。

ウクライナ軍によると、ドネツク州とルガンスク州では6日、ロシア軍の砲撃により民間人2人が死亡した。ロシア軍は20以上の地域に砲撃したという。

ドネツク州のキリレンコ知事は「人々に避難する機会を提供している」と話すとともに「スラビャンスクからは、先週から100人以上が避難している。まだ、約2万4000人の住民が残っている」と述べた。

ゼレンスキー大統領は6日、ロシア軍の侵攻に抵抗する同国が「まさに必要とする」兵器が英国から提供されていると述べ、ジョンソン英首相に謝意を表明した。

「ジョンソン氏がわれわれの要求を完全に理解し、ウクライナ国民の命を守るためにまさに必要とされる兵器を供与する構えがあり、感謝している」と述べた。

ブリンケン米国務長官は6日、ロシアがウクライナ産の穀物を盗んで販売することで利益を得ているという「信頼できる報告」があると述べた。

慈善団体や非政府組織などとのオンライン会議で、こうした報告されている盗みはウクライナ戦争におけるロシアのさまざまな行動の1つであり、ウクライナの小麦輸出能力を損ない、世界の食糧安全保障の危機を深刻化させたと指摘した。

ロシアのネベンジャ国連大使は6日、欧州連合(EU)のミシェル大統領が安全保障理事会の会合で、ロシア政府が食料危機を引き起こしていると非難したことに怒りを示し、同氏の発言の最中に退室した。

Reuters