アメリカ空軍は冷戦終結後初めて、B-52爆撃機を24時間体制で待機させる準備を進めていることが、米国安全保障専門サイト「ディフェンス・ワン」の取材で明らかになった。L・ゴールドファイン米空軍参謀総長は同紙に、大統領令はまだないが、命令が下れば対応できるよう準備を進めていると話した。
準備を進めているのはルイジアナ州に位置するバークスデール空軍基地のB-52遠距離爆撃機。冷戦時代には、核兵器を装填した爆撃機が滑走路付近に常時待機していた。バークスデール空軍基地には地球規模攻撃軍団 (AFGSC)が駐屯し、B-52爆撃機などの戦略兵器が配備されている。
北朝鮮の核とミサイルの脅威が日に日に増すなか、B-52配備の意図についてゴールドフェイン氏は明言せず、「特定の事態に対し無計画でいるより、世界情勢とその対策という現実に着目するべきではないか」と話した。また、「世界はますます危険な場所になりつつある。私たちは、核兵器の使用を公言するような国家とも直面している」と、緊張感の高さを述べた。
「世界はもはやアメリカとソビエト連邦という二極構造ではなく、核能力が備わった他のプレイヤーも出現した。私たちはこれまで以上に事態に正しく対処することが迫られている」
バークスデール空軍基地は再び24時間待機態勢に移行しつつある。B-52爆撃機の乗員が常駐し寝泊まりしていた古いコンクリートの兵舎はリフォームされ、100人分以上のベッドが用意されている。
21世紀でも活躍する「超空の要塞」
1952年に初飛行を行ったB-52はもともとソ連に核爆弾を投下するために設計され、核爆弾を含む各種弾薬を10トン以上搭載できる。弾薬搭載能力と航続距離においてその右に出る機種は今のところ皆無だ。超音速飛行が可能なB-1Bや極めて高いステルス機能を有するB-2が開発されても、B-52を完全に代替することはできなかった。
B-52はすでに「高齢」であるにもかかわらず、湾岸戦争以来アメリカ軍が参加したすべての軍事衝突に投入された。地球の成層圏を飛行する超空の要塞としての地位に勝るものはなく、今も大きな抑止力となっている。
(翻訳編集・文亮)
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