中国の沈国放外務次官、突然左遷され

2005/12/31
更新: 2005/12/31

【大紀元日本12月31日】中国外交部の沈国放外務次官はこのほど、突然左遷され、外交部関連の出版社に移された。左遷の詳しい理由は発表されてない。香港紙が伝えた。

沈外務次官は外交界のスターとして有望視され、将来外交部部長への昇進が噂されていた。突然の左遷について、外交部と所属の出版社はそろってコメントを控えている。外交部はすでにホームページ上で同次官の名前を「外交部の主な責任者一覧」から削除した。

左遷の理由については様々な憶測が飛び交っている。外国メディアは、沈外務次官の左遷は彼の大胆な発言によってもたらされた災いだと見ている。しかし、外交部の内部関係者によると、沈次官が中国駐国連大使在任中、中国銀行ニューヨーク支社で3400万ドルを騙し取られた事件に対し、適切に対応しなかったとことが今回の左遷に繋がったという。今回の人事異動は同次官の政治家としての道が閉ざされたことを意味している。

今年53歳の沈次官は北京外国語学院を卒業後外交部入りし、前部長の銭其シンの秘書を十年間勤めた。その後外交部新聞司長、駐国連副代表、外務次官などの職を歴任した。沈次官は外交部新聞司長在任中、「天安門事件」を取材した外国人記者の名前をブラックリストから削除した。