中ロ艦隊が日本列島を半周 沖縄から宗谷へ 常態化する共同活動

2026/07/29
更新: 2026/07/29

中国海軍とロシア海軍の艦艇が、沖縄周辺から日本列島の東方海域を大きく迂回する形で北上し、北海道・宗谷海峡を通過したことが分かった。防衛省統合幕僚監部は29日、両国艦艇の航行を確認し、海上自衛隊が警戒監視と情報収集を行ったと発表した。

確認されたのは、中国海軍のレンハイ級ミサイル駆逐艦(艦番号103)、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦(同124)、フチ級補給艦(同903)、ロシア海軍のステレグシチー級フリゲート(同343)の計4隻。

艦隊は今月16日、沖縄本島と宮古島の間を南進して太平洋側へ進出し、沖ノ鳥島、硫黄島、犬吠埼、納沙布岬周辺の太平洋上を経由して北上した。27日には宗谷岬北東約70キロの海域を西進し、宗谷海峡を通過した。

今回の特徴は、単なる艦艇通過ではなく、中ロ両海軍が広範囲の海域で、相当期間にわたり共同航行を行った点にある。航路は南西諸島周辺から日本列島東方の太平洋上を縦断して北海道周辺に至り、日本周辺海域の太平洋側を広くカバーする長距離航行となった。

中国艦艇が補給艦を伴っていたことからも、長期間の洋上活動を前提とした計画的な行動であることがうかがえる。

防衛省によると、海上自衛隊は護衛艦「すずなみ」(大湊)、哨戒艦「くまたか」(余市)、P3C哨戒機(八戸)などを投入し、中ロ艦艇の動向を継続的に追跡した。今回の航行は、日本周辺における中ロ両国の海軍活動が、特定海域に限定されたものから、日本列島全体を視野に入れた広域的・長期的な展開へと移行しつつあることを示している。

同日公表された別資料では、ロシア海軍のステレグシチー級フリゲート(艦番号335)が27日午前、宗谷岬北東約130キロの海域を西進し、宗谷海峡を通過したことも明らかになった。

この艦艇は今月9〜10日に同海峡を東進した艦艇と同一であり、短期間で同海域を往復したことになる。共同航行に参加した343番艦とは別のステレグシチー級であり、宗谷海峡周辺でロシア艦艇が繰り返し行動している構図が浮かび上がる。

日本周辺海域では、中ロ両国による艦艇活動が近年、頻繁かつ継続的に確認されている。かつては遠洋での演習や一時的な示威行動とみられたものが、現在では日本近海を含む広範な海域で繰り返し行われるようになっている。

なかでも宗谷海峡は、ロシア極東の艦艇が日本海と太平洋、オホーツク海を往来する際の主要な航路の一つであり、津軽海峡や対馬海峡と並ぶ戦略的要衝だ。防衛省の発表が示すように、この海域でのロシア艦艇の活動は単発の通過ではなく、一定の間隔を置いて継続している。

防衛省は今後も、自衛隊による警戒監視と情報収集を続け、日本周辺海域における外国艦艇の動向を注視していく方針だ。

エポックタイムズ記者。日本の外交をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。