中国共産党の臓器狩り(生体臓器収奪)を制止する受賞ポスター展が25日から30日にかけて、東広島市立美術館(広島県)で開催された。地元選出の議員が複数出席し、中国臓器狩り問題について関心を持つよう呼びかけた。来場者からは「強い衝撃を受けた」「許せない問題だ」との共鳴の声が多く聞かれた。
今回展示されたのは、世界70カ国の計1,049点の応募の中から選ばれた30の入賞作品。ポスターというアートイラストを通じて、中国共産党が良心の囚人から生きたまま臓器を摘出し、暴利を貪る行為を端的に描き出している。
石橋林太郎衆院議員は開会式で「中国共産党が一方的に自分たちにとって都合の悪い人たちを犯罪者として扱い、彼らの臓器を摘出して、臓器移植手術用の臓器として使っている」と指摘。その対象となっているのは法輪功やウイグル人、チベット人などであり、「絶対に許してはいけない問題」だと訴えた。
家族とともに来場した東広島市議の山田学氏は「我々のような善良な市民が突然ラベルをつけられて、臓器を取られる。とても信じられない、恐ろしい殺人行為だ」と述べ、「こういうことが実際に起きている事実を一人でも多くの人に伝えていくことが大切だ」と語った。
ポスター展を主催する「中国における臓器移植を考える会(SMGネットワーク)」は取材に対し、開催の趣旨に共鳴するコメントが多数寄せられたと明らかにした。
数年前に夫が臓器移植を勧められたという60代女性によると、医師からは「すぐに手術を希望するのであれば2000万円、半年後なら600万円」と言われた。結局移植はしなかったが、ポスター展を見て臓器の提供者を意識するようになったという。「移植しなくてよかったと思った。活動が世界中に広がることを願っている」と励ましのコメントを綴った。
20代の大学生は「生体臓器収奪の被害にあう中国の子供や悲しみに暮れる家族の様子が鮮明に想像できた」とし、ポスター展を見ることで悲惨な事実を知り、「無関心ではなくなった」とコメントした。
木村輝江東広島市議はポスター展に参加し「臓器移植で助かる命もありますが、臓器移植に奪われる命もあります」と自身のSNSに投稿した。
前出の石橋氏は臓器狩り問題への低い認知度を挙げ、「ポスター展を通じて、一人でも多くの広島の方、日本の方が、強制臓器収奪という問題を知ってほしい」と語った。さらに、臓器狩り問題に対する医学界や政界の関心を高めことは大切だと述べた。
山田氏は「厚生労働省はどれくらいの日本人が臓器移植を行なっているのか、どこで行なっているのか、その後どうなったのかを調べて、実態を明らかにしていくべきだ」と語った。
臓器狩り制止ポスター展は8月3日から8月6日まで、広島市西区民センターで引き続き開かれる。
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