日本 上岡龍次コラム

中国による国盗りと国土を奪われる日本

2023/06/18
更新: 2023/06/21

岸田政権による棄民政策の始まり

LGBT法案が日本国内で反対の声も出たが6月16日に法律として成立した。だがLGBT法に至る影で、岸田政権は熟練外国人労働者として永住が可能な在留資格「特定技能2号」を進めていた。特定技能2号は家族の帯同もできることから実質的な移民受け入れ政策であり、LGBT法案の影で最も危険なことが進行していた。

岸田政権は国内産業を守るのではなく外国の農業を支援することには積極的だ。最近ではコートジボワールへの農業支援を行なうが国内の農業・畜産業などへの支援は無い。それどころか食糧生産率の低下や畜産業を苦しめることを行っている。

 

食料は戦略兵器と土地買収

食料は戦争で使われる戦略兵器と同じ価値を持つ。だが日本の政治家の多くは食料の価値を知らない。食料を失うと餓死するから食料自給率を上げるのが基本で、不足する場合は外国から輸入する。だが一カ国に食料輸入を依存すると輸出国に胃袋を支配されることになる。だから複数の国に分散して輸入するのが基本。

同時に外国に食料を輸出することは相手国の政策を握ることになる。輸入量が多いなら胃袋を支配することになるから外交で介入できる。だからこそ食料は戦略兵器としての価値を持つ。

日本の政治家は中国人による土地買収に甘い。中国人が日本の土地を買い食料を生産するとしても、それは国土を中国に奪われたと同時に中国に胃袋を支配されることになる。愛媛県西条市で中国人が農業目的で土地を購入した。これが日本向けに販売されても中国は日本人の胃袋を支配する第一歩になった。なぜなら食料生産は日本人ではなく中国人だから、食糧生産料が同じでも中国が日本の市場と胃袋を獲得した。

これが2022年からだから、農業など11分野に拡大した永住可能の特定技能2号は何を意味するのか?外国人でも家族帯同で永住可能ならば移民と同じ。しかも中国人が購入した土地で働くなら日本人を排除した生産が可能。過疎地であればどうなるのか?中国人が多数派になり日本人は少数派になる。そうなる多数派工作により少数派の日本人は排斥される立場になる。

 

岸田政権による棄民政策

日本の政治家の多くは日本の産業に冷淡だ。以前から農業・漁業・畜産業などへの支援を軽んじ外国への支援を優先している。外交として外国を支援することは必要だが、その前に国内産業の保護と育成をすることが求められる。それなのに国民よりも外国を優先することは棄民政策としが言いようがない。

日本国内の乳牛を減少させ代わりに外国から牛乳を輸入するとは驚き。日本の生産量を増加させ不足分を輸入するのが基本なのに、岸田政権は国内産業を衰退させて外国からの輸入を選んでいる。

日本国内の食料自給率を下げさせ外国からの輸入を増加するとどうなるのか?日本国民の胃袋を外国に支配させ国内産業を破壊したいのだ。日本の土地を中国人が簡単に買えて農業ができるなら国土を中国に売ったことと同じ。さらに現地の日本人が少数派になり排斥されるなら岸田政権による棄民政策と言える。

 

中国から押し寄せる中国系移民の予兆

中国を見ると消費低迷で苦しんでいる。商品を値引きしても売れない。さらに値引きしても売れないのは金が無いか生活の不安から買わないことを選んでいる。そうなると中国経済は出口を求めている。

そんな時に岸田政権は外国優先を選び棄民政策を強化させている。中国人による土地買収が簡単で中国人による農業も日本国内で可能。そんな時に永住可能の特定技能2号を使えれば日本で働ける。ならば習近平は中国系移民を日本に送り込んで日本で国盗りができる。

中国の雇用対策を岸田政権が行なうなら、岸田政権は棄民政策で国民を捨てることができる。日本国内で中国系移民が多数派になり日本人は少数派。これで少数派になった日本人は排斥され棄民として捨てられる。

最悪の場合だが中国系移民は安全の保護を習近平に求めるだろう。習近平は日本国内で生活する国民からの要請を受けて人民解放軍を日本に派遣する可能性を想定すべきだ。これはロシアがジョージアとウクライナで実行したから無いとは言い切れない。

ソ連時代からロシアは隣国のジョージアとウクライナに国民を移民として送り込んでいた。ロシアになってからジョージアのロシア系移民が多数派になった。すると多数派のロシア系移民は移民自治を求めて選挙を行い勝利する。次にロシア系移民は祖国への帰属を求め、プーチン大統領は“国民の保護”を名目にジョージアに軍隊を派遣してジョージア・ロシア戦争(2008)に至った。これはウクライナでも実行されておりロシア系移民が国盗りに使われた典型になった。

日本国内を見ると各地で中国人が土地を買っている。そこへ中国人が移民として入国したら?家族帯同で永住可能の特定技能2号を使ったら?日本人は排斥され日本人は食料を買わされる立場。この立場が嫌なら日本人は沈黙するか外国へ移住することを強いられている。

 

暗い未来

中国から日本に向けて移民や特定技能2号を使う労働者が来ないなら私の予測は外れる。だが日本に来る場合は暗い未来が待っている。行き着く先は人民解放軍が日本に来て分離独立が開始されるだろう。これはジョージアとウクライナで証明されているから、日本国内で日本人と中国系移民との内戦が行われる。

岸田政権は容易には解散総選挙を行わないだろう。なぜなら解散総選挙を行えば確実に負けるからだ。ならば政権を維持して中国に都合が良い棄民政策を続ける道を選ぶはずだ。これは止められないから、習近平が岸田政権の支援を始めたら暗い未来の予測は正しいことになるだろう。

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
戦争学研究家、1971年3月19日生まれ。愛媛県出身。九州東海大学大学院卒(情報工学専攻修士)。軍事評論家である元陸将補の松村劭(つとむ)氏に師事。これ以後、日本では珍しい戦争学の研究家となる。