反差別運動ブラック・ライヴズ・マター(BLM)は14日、キューバで起きた抗議デモは「残酷で非人道的」な経済制裁にあると非難した。いっぽう、FBIの最重要指名手配テロリストの亡命を認めたキューバ共産主義政権の「連帯」を称賛しており、その過激な思想の体質をあらわにした。
キューバでは11日、共産党政権下で人権侵害や経済状況の悪化に苦しむ市民が政府へ大規模な抗議デモを行い、独裁政権の終焉を求めた。キューバ政府は混乱を抑え込もうと、多くの市民を不当に拘束し、インターネットを遮断するなどの措置をとった。米政府は抗議デモに支持を表明し、キューバ政府を非難している。
BLMは、「米連邦政府によるキューバ人への非人道的な扱いを非難し、経済制裁を直ちに解除するよう求める」とSNSに投稿した。さらに米政府の政策は「キューバを混乱させ、キューバ人が自国政府を選ぶ権利を侵害するという明確な意図のもとに制定されたものだ」と混乱の原因は米政府にあると批判した。
これに対し、マルコ・ルビオ上院議員は「BLMとして知られる恐喝集団は、今日、企業から数百万ドルをゆすり取り、豪邸を購入することを休止して(訳註:BLM主導者が豪邸に住んでいることへの皮肉)、共産主義政権への支持を共有した」とSNSで述べた。
BLMの声明は自身のSNSフォロワーの批判も買い、「非常に失望した、無知な発言だ」などキューバの状況を歪曲しているとのコメントも見られた。
さらに、BLMは声明のなかでアサタ・シャクール(別名ジョアン・チェシマール)のような「黒人革命家を保護した」とキューバ共産主義政権を称賛した。黒人解放軍の元メンバーのアサタ・シャクールは、ニュージャージー州警察官を殺害した罪で服役していた1979年に脱獄し、キューバの元指導者フィデル・カストロ氏から亡命を認められた。現在もFBIの最重要指名手配テロリストの一人である。
BLMは、キューバ人が抑圧的な政権に対して「自由」を求め、警察の暴力行為が広く報告されていることには触れていない。
トランプ政権のコミュニケーション戦略を務めたジャンカルロ・ソポ氏は、「うんざりだ!キューバ独裁政権はデモ参加者を殺害したり殴打しているにもかかわらず(多くは黒人)、BLMのキューバに関する声明は…米国を非難し、カストロ政権を称賛している。独裁政権による残虐行為については何も言及していない」と述べた。
(翻訳編集・蓮夏)
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