元在韓米軍司令官、北朝鮮脅威論を提起、米韓同盟関係を強調

2006/04/05
更新: 2006/04/05

【大紀元日本4月5日】元在韓米軍司令官・ラポルト大将は3日、北朝鮮が1994年核兵器の開発を凍結する「米・北ジュネーブ基本合意」以前に、すでに3-6基の核爆弾を保持しており、現在では兵力約120万人と日本全土を射程範囲とするミサイルを保有していると指摘し、一部の韓国人が提唱している「北朝鮮脅威喪失論」に対し、異なる見方を示した。

ラポルト大将は3日、韓国紙「中央日報」の独占取材で、北朝鮮による挑発と侵略を抑制するために、米韓軍事同盟の継続は重要不可欠だと強調した。

インタービューの中で、・ラポルト大将は「米韓同盟関係は、韓国の次期大統領選の核心問題であり、来年年末の選挙までの期間は、両国の同盟関係の方向性を決める重要な時期」と見解を示した。一部の韓国人は、「在韓米軍の戦略的柔軟な運営に関する協議は、台湾海峡での中台問題と「衝突する」可能性が高い」と認識することについて、ラポルト大将は、韓国民衆の憂慮に十分な理解を示すと同時に、「米韓両国が締結した協定によれば、在韓米軍の海外への兵力派遣は、必ず韓国政府と協議する。そのためあまり心配する必要がない」と理解を求めた。

一方、韓国政府が米軍から奪還しようとしている韓国軍の作戦指揮権について、ラポルト大将はこの問題を短期間で解決するのは困難だと強調し、「在韓米軍は20年間を費やして、北朝鮮半島で現在の指揮、管制、通信、コンピューター、情報、というC4I防御体制を構築してきた。もし韓国が同様のシステムを設立しようとすると、長期間を要することはないが、短時間では無理」と説明した。

現在、米韓両国の間では「まず韓国軍の作戦指揮権を移行するロード・マップを策定し、次に事務レベルの協議に入りたい」との共同認識が交わされた。